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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2009.06.10]

針山愛美ファミリーの「夢コンサート」

「夢コンサート」
針山愛美、他
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父がクラリネット奏者で母がピアニスト、3人の姉妹がダンサー・・・。Dance Cubeで「バレリーナのベルリン日記」を連載中の針山愛美一家は、まるでほんとに夢のようなアーティスト・ファミリーである。ドイツやニュ−ヨークから多くのゲストを招いて、4回目の「夢コンサート」を初めて故郷の大阪を離れて川崎市で開催した。
ゲストは、ベルリン国立歌劇場バレエのプリンシパル、ヴィスラウ・デュデク、ソリストのライナー・クレンシュテッター、ワイダンスカンパニーのアーシャ・セレツカヤ、吉元和彦、日本人ダンサーの佐藤洋介、オペラ歌手のジョン・健・ヌッツォ他多数が参加。当日売られていたプログラムには、マラーホフを始め、プリセツカヤ、ワシーリエフ、コルパコワ、シンシア・ハーヴェイ、ゲルシー・カークランド、佐藤しのぶ、元ピンクレディの未唯mieまで、多彩なアーティストたちのメッセージが掲載されていて、ベルリン国立歌劇場バレエのダンサー、針山愛美の華麗なキャリアが偲ばれる。

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舞台は2部構成で、オープニング曲に続いてこのコンサート恒例の針山夫妻が演奏する『星に願いを・・・』。クレシュテッターが『グラン・パ・クラシック』のヴァリエーションを踊り、望月龍平、佐藤洋介、桜木涼介、吉元美里衣ほかが、関谷弘志指揮のインターナショナルソロイツオーケストラの演奏に乗せて、トニー・ベネットのヒット曲『STEPPIN' OUT』を踊って、舞台には熱気があふれた。
そして第1部のラストは、『ロミオとジュリエット』。シュエイクスピアの『ロミオとジュリエット』はプロコフィエフの曲で踊られ、『ウエストサイド・ストーリー』は誰もが知る名曲が朗々と歌われて踊られた。時代を越えて様々に描かれる愛の悲劇の表情を同じ舞台でコラボレーションしてみせるという、アーティスト・ファミリーのコンサートならではの試みが素晴らしかった。初めてジャズ風にアレンジされたプロコフィエフの曲を聴いたが、これがなかなか魅力的だった。
第2部は、針山愛美、デュデク、クレンシュテッターの『海賊』のパ・ド・ドゥで幕開け。デューク・エリントンの『スウィングしなけりゃ意味がない』の演奏とダンス。同じエリントンの『A列車で行こう』を針山祐美・真実姉妹が踊り、一転して愛美がピアソラの『リベルタンコ』を踊った。そしてラストナンバーは全員が『シングシングシング』を踊って、楽しく軽快、客席でも思わずステップを踏んでしまうダンスと歌と演奏のひと時は、幕を下ろした。
(2009年5月3日 宮前市民館 大ホール)

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