ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2009.06.10]

24年目を迎えた日本版ミュージカル『アニー』

ミュージカル『アニー』
ジョエル・ビショップ演出
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1986年の初演以来24年目を迎えた大ヒットミュージカル『アニー』。
物語の設定は、現在、世界が陥っている不況と比較されることの多い1933年の世界大恐慌の最中。街にはホームレスや失業者があふれている中で、11歳の赤毛の女の子アニーはどんな時でも希望を捨てない明るい子だが、今は孤児院でいつかほんとうの両親が迎えにきてくれるのを信じている・・・。
そして大統領やウォール街をも動かす億万長者ウォーバックスと、明るく可愛い魅力的な女の子アニーの、アメリカンドリームとハートウォーミングがぎっしり詰まった物語が繰り広げられて行く。
お金の力で何でも思いのままのはずのスキンヘッドのウォーバックスが、11歳の孤児にぞっこんになって、養子になったほしいと跪いて懇願する。最大振幅のコントラストの妙が何とも言えずアメリカ的。それもヘッジファンドがどうのこうのという今日ではもう忘れ去られてしまった、かつてのアメリカだ。

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9,000通の応募の中から選ばれた子役たちが、活発な女の子の孤児たちの溌剌としたエネルギーを、皮肉を交えた歌とすばしこい踊りで表現していて気持ちがいい。億万長者に扮して4年目を迎える目黒祐樹もあまり細かいことにはこだわらず、いい演技。優しく女性らしさが引き立つ秘書のグレース役の岩崎良美は8年目になるそうだ。
演出は9年目となるジョエル・ビショップだが、懐かしいラジオ放送の現場をしっかりと再現してミュージカルの一シーンとして輝かせているのには感心した。懐かしさだけでなく、ラジオが作った時代の雰囲気と文化がどういうものであったかを残す貴重な場面とも想われた。
季節は異なっていたが、素敵なクリスマスドリームをたっぷりと楽しむことができた。
(2009年4月28日 青山劇場)

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  • <ミュージカル『アニー』地方公演>
  • 大阪公演 シアター・ドラマシティ 8月12日(水)〜8月16日(日)
  • 仙台公演 東京エレクトロンホール宮城(宮城県民会館)8月20日(木)〜8月21日(金)
  • 名古屋公演 8月28日(金)〜8月30日(日) 愛知県芸術劇場 大ホール