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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2009.04.10]

ロジャース&ハマースタインの傑作ミュージカル
『回転木馬』が銀河劇場で上演

リチャード・ロジャース&オスカー・ハマースタイン二世『回転木馬』
ロバート・マックイーン演出 銀河劇場

 ミュージカル史上最強のヒットメーカーといわれる、リチャード・ロジャース(作曲)&オスカー・ハマースタイン(作詞・脚本)のコンビ2作目として1945年に初演された『回転木馬』。この名作ミュージカルがロバート・マックイーンの新演出によって、日本の舞台に蘇った。

 19世紀アメリカ、ニュー・イングランドの海辺の小さな村の回転木馬の呼び込み役ビリー(浦井健治)が主人公。ジュリー(笹本玲奈)と恋におち結婚するが、回転木馬の経営者ミセス・マリンに嫉妬され失業。人生がうまくいかないビリーは荒れてジュリーに暴力まで振う。ジュリーが妊娠すると、このままでは子供も幸せに出来ないと焦る。悪友のジガー(川崎麻世)の誘いに乗って工場の金を奪おうとするが見事に失敗して追いつめられ自殺してしまう。自殺はしたものの愛するジュリーと子供のことが心配で仕方がないビリー。星の番人に一日だけ地上に戻ることを許されて来てみると、娘のルイーズ(玉城晴香)はすでに15歳。どこか若い頃のビリーに似ていなくもないカーニバルボーイが気になっていたりする。そしてもちろん、亡くなった父の印象は悪かった・・・という物語。

 派手に踊りまくるカーニバルボーイ役として、西島千博、三木雄馬、中川賢がトリプルキャストで出演している。
 ファンタスティックな展開だが設定はかなりシリアス。本来優しい性格なのに心を素直に開くことができないビリーの気持ちが、手にとるように伝わってくる。浦井、笹本の主役が好演しているが、川崎麻世が味を出し、ルイーズ役の玉城の演技力に感心した。
 ロバート・マックイーンの演出は安定感があり、暖かいユーモアも伝わってくるし、この舞台を成功に導いている。
(2009年3月25日 天王洲銀河劇場)

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