ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

From Tokyo <東京>: 最新の記事

From Tokyo <東京>: 月別アーカイブ

関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2008.12.10]

mami dance space 『Tableau '08』

 北村真実のmami dance space が 『Tableau '08』を「4枚の絵画」とサブタイトルを付して上演した。会場は東京デザインセンターのガレリア・ホール。
ロビーが舞台になっているといったユニークな空間で、2階のバルコニーと橋を効果的に使用することができる。下手には3本の太い柱が立っていて、踊っていたダンサーが柱の影に消え、再び登場することも可能。観客はダンサーを至近距離で見つめる。
1枚目の絵画は「赤」。赤をアクセントにした4人のダンサーが踊る中、真紅のトレンチコートと高いヒールの女が舞台中央を行き来する。色彩の抽象的な動きが印象を残した。
「ギア・チェンジ」では一転して、二見一幸のソロ。速いテンポのダンスが続く。「愛」は、音楽がアリアとなり、二階のバルコニーから北村、橋からは古賀豊 のカップルが、一階からは稲川千鶴と新白石のカップルが登場し、コントラストの利いたダンスを踊った。特に北村と古賀は力強いデュオを見せた。
「見えない壁」では、柱や舞台の壁とダンサーのシルエットを効果的に使ったダンスから、微妙な心理が働く、複雑でユーモラスな椅子取りのダンスへと進ん だ。ラストシーンは、半円形に並べられた椅子に座ったダンサーたち全員が、踊りながら観客に向かって歩み寄って照明が落ちた。
全体に脱力感のある、力みがなく開放感のあるダンスだった。自由な振付をダンサーも観客も楽しんでいた。
(2008年11月14日 ガレリア・ホール)