ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2008.11.10]

日本ジャズダンス協会 設立25周年記念公演

 1984年に設立された日本ジャズダンス協会(会長 近藤玲子)が25周年の記念公演を開催した。
理事長の宮崎渥巳を中心に、裕幸二、金光郁子、名倉加代子、柳昭子、HIDEBOH、中島淳治、高野千夏などが振付スタッフとなっている。
第1部は宮崎渥巳の演出・構成・振付による『義経』。笛は西川浩平、パーカッションは多田恵子が担当している。
冒頭、「しづやしづ しづのをだまき くり返し 昔を今に なすよしもがな」(頼朝が栄えている今を、義経が栄えていた昔に代えられたら・・・)という歌が掲げられる。これは、静御前は吉野で義経とこころならずも 別れ、頼朝に捉えられる。そして鎌倉の鶴岡八幡宮の社前で白拍子の舞を命ぜられる。すると静御前は、義経を慕うこの歌を歌って舞った、という逸話のある 歌。
母、常磐御前との悲しい別れ、鞍馬の修業時代、弁慶と主従になること、平家を亡ぼす、終焉、という構成。冒頭の歌に描かれた情感をによってうまく物語をまとめている。
上手、下手にパーカッションと笛を配して、テンポのいい展開とシンプルなダンスで、ジャズの感覚と義経にまつわる感情を淡々と描いている。
義経・北浜竜也、静・安藤真紗美、常磐・杉本亜利砂、頼朝・裕幸二、弁慶・古賀豊、というキャスティング。合戦のシーンはさすがに見応えがあった。
第2部は「Jazz on Stage」協会セレクション作品集。ジャズのスタンダードナンバーにのせて、オープニングの「NEWYORK NEWYORK」から、フィナーレAの「DANCIN' FOOL」、フィナーレBの「THIS WAY」、そしてカーテンコールに再び「NEWYORK NEWYORK」。定番「TAKE THE A TRAIN」から、スイングやジャズタップ、「THE PEANUT VENDOR」などの華やかなダンスが、次々と繰り広げられた。楽しく愉快なジャズダンスに浸った夕べだった。また、ぜひともこうした舞台を創ってもらい たい、と思う。
(2008年10月12日 新国立劇場 中劇場)