ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2007.11.12]

早川恵美子・博子バレエスタジオの『ジゼル』

  早川恵美子・博子バレエスタジオの第15回公演は、『ダンスパステル』と『ジゼル』が上演された。
『ダンスパステル』は、「60歳まで踊れる作品」という依頼を受けて間宮則夫が振付けたもの。1995年に初演し、今回は6回目の再演だが、ふたりがとも に還暦に至るまで踊っているという。そのバレエへの愛情には、思わず微笑ましさを感じてしまう。足川欽也と坂本登喜彦が共演して、爽やかな舞台を創った。

早川恵美子が再振付けした『ジゼル』は、かつて東京バレエ団の芸術監督を勤めていた溝下司朗が特別指導している。
ジゼルを踊ったのは岸川英里。カナダのロイヤル・ウイニペグ・バレエ団に2年間留学し、『ジゼル』にも出演したキャリアを持っている。岸川のジゼルは、 1幕の初々しさを2幕でも失わず、しかし、愛に生きる気持ちの強さもみせた。軽やかで、ロマンティックな雰囲気もあり、アームスの柔らかい表現が効果を挙 げてゆかし気だった。

ロイス、アルブレヒトは石井竜一が踊ったが、ラストのクライマックスの踊りも気持ちがこもっていて、優れた悲劇的な感性を表していた。ただ、もう少し踊りに柔軟性が欲しいような気もした。
ペザントのパ・ド・ドゥを踊った佐々木和葉が安定した踊りで好演だった。
演出は、後藤和雄が扮したヒラリオンが登場する冒頭から、なかなか細部にまで配慮が行き届いていて丁寧に創られていた。これからも再演されていくことを望みたい。
(10月20日、メルパルクホール)