ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2005.05.10]

●上島雪夫による近未来ダンス『SEVENTH SKIN』

 上島雪夫とバンタンによるダンスとファッションのコラボレーション公演『SEVENTH SKIN』が上演された。これはバンタンデザイン研究所が創立40年を記して企画したものである。

衣裳はバンタンの卒業生を中心とした11名の新人デザイナーが、上島の言葉を手掛かりにデザインした。音楽は上島のDECADANCE02,03を担当した松本俊行。 ダンサーは新上裕也(振付も)、原田薫、小沢剛、香港バレエの金田あゆ子、新体操出身の山田海蜂に、海外からニューヨーク・シティ・バレエのディアナ・マクブレティ、 カナダ国立バレエ出身のジョイ・クシキ、ボールルーム・ダンスの西島鉱治、向高明日美、そして上島自身と各方面からの参加が実現している。上島が構成、演出、振付、出演を行なっている。

SEVENTH SKINとは、五感を越えた第六感が纏う皮膚、あるいは七番目の感覚(仮定の感覚)といった意味が込められている。 近未来のマイクロチップによって生かされている男の記憶に残る、タンゴ、霊、ジャズ、ロック、純白のドレスの女などを辿る。 そして記憶が消え、七番目の皮膚の感覚に様々の想いが刷り込まれる‥‥。

ファッションが洋服といった概念を越えて、新しい感覚となっていくイメージを描いたダンスである。 半透明のボックスなどを使って、五感を越えた新たに生まれる「仮定の感覚」を観客とともに体験していく演出だった。 上島がマイクロチップの男に扮し、新上裕也を始めとするエネルギッシュなダンスが印象に残った。
(4月17日、東京芸術劇場中ホール)