ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2005.04.10]

●牧阿佐美バレエ団のプロコフスキー振付『三銃士』

 アレクサンドル・デユマ原作、ジュゼッペ・ヴェルディ音楽の『三銃士』は、プロコフスキーの振付で牧阿佐美バレエ団のレパートリーとなっている。日本初演は1993年。今回は6回目の再演だが、改めてプロコフスキーを招いて制作している。

恋とヒロイックな冒険のスペクタクルが目まぐるしく展開する、なかなかエキサイティングなストーリーである。主人公のダルタニヤンは、デニス・マトヴィ エンコ、三銃士は菊地研、今勇也、アルタンフヤク・ドゥガラー、コンスタンスに伊藤友季子、アンヌ王妃は草刈民代というキャスティングで観た。
  プロコフスキーの演出・振付はまことに見事。手際良くかつ楽しく、決して説明に陥ることなく、しかもテンポよくリズムに乗せてストーリーを展開する。マト ヴィエンコは期待に応え、鮮やかにダルタニヤンの人物像を踊り、伊藤友季子のコンスタンスを引っ張たし、フェンシングのシーンもきちんとした型があって見 応えがあった。伊藤は、もう少し女性的な表現を強めてほしいとも思ったが、しっかりと踊っていた。特に、マトヴィエンコとのパ・ド・ドゥは良かった。今、 思い出してみると、彼女の踊りのほうが印象が深かった気がする。

バッキンガム公爵の逸見智彦は全体の雰囲気をよく把握した味のある演技だった。草刈民代も気品を感じさせる演技だったし、バレエ・マスターも務めた小嶋直也のルイ十三世が存在感をみせた。

(3月4日、ゆうぽうと簡易保険ホール)