ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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渡辺真弓 text by Mayumi Watanabe 
[2006.03.10]

アラン・プラテルの新作『夕べの祈り』テアトル・ド・ラ・ヴィルで上演

 ベルギーのアラン・プラテル・バレエ団が、2月16日から25日までテアトル・ド・ラ・ヴィルに来演し、新作 『vsprs(夕べの祈り)』を上演した。昨年、オペラ座ガルニエで上演された野心作の『wolf』が挑発的でスキャンダルを巻き起こしたのが記憶に新し いが、今回の作品は、信仰をテーマにしたもので、強靭なエネルギーで、観客を圧倒した。

音楽は、プラテルが16歳の時から親しんでいるというモンテヴェルディ作曲の『聖マリアの夕べの祈り』を、ファブリツィオ・カッソルがバロックからジャ ズ、ツィガーヌへとアレンジし、ノスタルジックなムードを醸し出している。白い細かい布で覆われた山のほこらにミュージシャンが位置するが、この山の装置 はユニークで効果的。

多彩な国籍からなる10人のダンサーは、けいれんするように身を震わせ、痛ましいほどに身を投げ出して激しいアンサンブルを繰り広げた。中に、モンタルヴォのカンパニーで活躍していたメラニー・ロモフの顔が見られたのがちょっとした驚きであった。