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ブルーエン・バティストーニ、オーロラを語る。パリ・オペラ座 IN シネマ『眠れる森の美女』8月22日より1週間限定公開!

ワールドレポート/パリ

インタビュー=三光洋

----ブルーエンさんは小さい時にシャルル・ペローの童話「眠れる森の美女」をお読みになりましたか。それとも最初にこの話を知ったのはディズニーの映画からでしょうか。

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ブルーエン・バティストーニ © James Bort OnP

ブルーエン・バティストーニ(以下 BB) ペローの童話ではなくてディズニーです。兄が二人いて、ディズニーでも『ライオンキング』や『ジャングル・ブック』といった漫画を見ていました。王女さまが出てくる漫画はそれほど見ていなかったのです。ですから、私の『眠れる森の美女』のヴィジョンは直接バレエから来ています。リヨン郊外の私がダンスを始めた学校で、ある年に『眠れる森の美女』第3幕を練習することになりました。私の役は親指小僧でした。どのヴァージョンだったかまでは覚えていないのですけれど。

----その後、オーロラ姫のイメージはどのようにして形になっていったのでしょうか。

BB ヌレエフ版『眠れる森の美女』のリハーサルは1月初めに始まりました。たっぷり2ヶ月の期間がありましたが、これだけ練習に時間がかけられることはめったにありません。クロード・ドゥ・ヴィルピアンさんの指導で、基本となっているところから始め、時間をたっぷりかけてイメージをふくらませて行きました。子供の時にこの作品の映像をたくさん見ていました。特に好きだったのはロシアのダンサーたちです。ヌレエフとはスタイルが違いますけれど、上半身が磨き込まれています。今度オーロラを踊ることが決まってから、改めて見直すことで、私の中でオーロラのイメージが少しづつ形になっていきました。

----コーチのクロード・ドゥ・ヴィルピアンさんはオーロラをどのような人物と説明していましたか。

BB 「このお話の時代には、国王は神から地上を治める権利を与えられていて、世継ぎのオーロラも生まれた時から、周囲にいる廷臣たちを超えた存在で、特別な高貴さを持っているということをはっきりと表現するように」と求められました。
「姿勢や身ごなしによって後天的ではなく、生まれつきの高貴な姫だ、ということが観ている人にすぐわかるようにしなさい」「そうした資質が自然にシンプルに現れるように」と言われました。例えば求婚者たちに対して、体を大きく傾けて対してはいけないのです。「何か周囲に対してしなくても、そのままで全てが与えられるようなお姫さま」というクロードさんのヴィジョンに私は賛成です。それにオーロラは一人娘なので、自ずと世継ぎとしての威厳、公明正大さを身につけています。そのために、姿勢をどうするかに多くの時間が割かれました。
それから、幕ごとの違いをどう出すかに取り組みました。オーロラが物語が進むにつれて、どのように変貌していくのかです。第1幕でオーロラはまだ年少で、16歳の誕生日を迎え、大人の世界に初めて目を開かれて感激しています。子供らしいあどけない部分がまだ残っていますが、同時に女性として目覚めようとしています。こうしたことが生き生きと表現されないといけません。
第2幕は夢の世界ですから、抒情的な非現実の幻想的なイメージを流麗な動きによってヴェールの向こうにいるような感じが出るようにしました。
第3幕ではオーロラが成熟した女性となり、もはや若い姫ではなく、結婚して国を統治していく女王になります。ギヨーム・ディオップといっしょに人物のイメージを作っていきましたが、第1幕と比べてより落ち着いた物静かな女王という風情を出すようにしました。

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© Natalia Voronova

----幼年時代から夢を経て大人になっていくのですね。

BB その通りです。

----ブルーエンさんとギヨームさんのカップルは客席から見ていておとぎ話の王女・王子のイメージによく合っていました。ブルーエンさんは表情と視線の表現が豊かだと思いました。演技に際して特に気をつけたのはどういう点でしょうか。

BB 観客が舞台から遠いいつもの舞台公演以上に気をつけました。至近距離から収録されましたから、わずかな視線やちょっとしたストレスによる顔の表情も全て見えてしまいます。先ほど話したように、指に怪我をする場面以外はいつも穏やかな顔つきをしていることで、姫の生来の高貴さ、周囲から隔絶していることを表現しました。いつも守られていて、なんの不安もない世継ぎの気品あるお姫さま、しかし呪いをかけられている、といったことが見えるように演技しました。最初は大切にされていて悪や欠点を全く知らない美しく幸せな箱入り娘、善のリラの精と悪のカラボスの対決も理解できない幸せな姫、ということが見ていて手に取るようにわかるために練習を重ねました。

----第2幕のオーロラ姫とデジレ王子の出会いといったドラマの鍵となる場面は、チャイコフスキーの音楽がはっきり描きだしていますね。

BB 二人の出会いは私が最も好きな場面です。音楽が本当に素晴らしくて、毎回耳にするたびに背筋がゾクゾクします。チャイコフスキーの音楽は最初から最後までどこを取っても美しいですが、この出会いや『白鳥の湖』のフィナーレのように筆舌に尽くしがたいほど胸を打つ楽想があります。この音楽に付け加えるものはないと感じます。これほど状況や心情を明快に呼び起こす音楽は他にありません。リラの精がオーロラ姫のイメージを王子に夢の中で見せるという夢幻の世界ですけれど、二人は相手の姿が現実のようにははっきり見えず、お互いがあい見(まみ)えることはありません。この夢はギヨームとのパートナーシップによって、オーロラが王子の背後から近づいたり、彼に支えられたり、王子が森の精たちの周りを回ったりします。このパ・ド・ドゥは相手にとって私がいるようでいない点で、『ジゼル』でアルブレヒトが触れることのできないジゼルの亡霊と踊るのとちょっと似ています。

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ブルーエン・バティストーニ、ギヨーム・ディオップ
© Agathe Poupeney

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ブルーエン・バティストーニ © Agathe Poupeney

----人物の感情が普通と違って微妙な場面ですね。ギヨーム・ディオップはオペラ座バレエ学校で同じ学年だったそうですが、初めてパートナーとして踊った印象はいかがですか。

BB ええ、彼とはバレエ学校で知り合い、同じクラスだったこともあります。彼は私より一年早くエトワールに任命されています。ウェイン・マクレガー振付『ダンテ・プロジェクト』でいっしょに踊ったことはありますが、クラシック作品のパートナーになったことはありませんでした。ギヨームはパートナーへの配慮が行き届いていて、直感的に踊るダンサーなので、いっしょに踊ることができるのを楽しみにしていました。踊っていて彼が腕で受け止めてくれる時にはなんの心配もありません。パを間違えたり、うまくいかなかった部分があっても、彼はうまくミスを取り返してくれます。ですから、むずかしい作品でも気持ちよく、安心して踊れます。それに踊りがいいなと思えるダンサーと組むと、ヴァリエーションを相手が踊っているのを袖で見ていると、次に自分が出る時にいい刺激を得られます。相手がハードルを高く上げてくれると、私も同じようにいい踊りをしたいという気持ちになります。お互いに競い合えるのです。それに同年代なので同じようなコースで進んできていて、自然な親和力が働きます。二人とも若いエトワールとして初役に挑戦し、撮影されることも刺激になって、同じ経験を分かち合えたのは幸いでした。

----カップルとしてのバランスもよく、息が合っているのは客席からもよくわかりました。
ブルーエンさんは別の版で『眠れる森の美女』を踊られていますが、ヌレエフ版の特徴はどこにあるのでしょうか。

BB テクニックの面で要求度が高いです。パがむずかしいだけでなく、一番適切なヴァージョンに照準が当てられていて、ダンサーは振付の要求に自分を合わせなければなりません。他のヴァージョンはダンサーが好きなようにできる裁量が大きいです。ヌレエフ版ではバレエがよりうまくいくように、ダンサーはヌレエフが望んだ振付に従わなければなりません。要求が高いのに応えられず困難な状態になることはありますが、しかし長い目で見れば、ダンサーにとってプラスでしょう。ヌレエフ版を踊れれば、他の全ての版を踊れるからです。特に私は若いので、楽な振付ではなく、ヌレエフ版を踊れて満足です。もう一つのヌレエフ版の特徴は、他のバージョンがディズニー的な「妖精話」に終わっているのに対して、ダンスの歴史をきちんと考えていて、サラバンドや狩りの踊り、宮廷舞踊といった『眠りの森の美女』の物語の時代の踊りがきちんと取り込まれている点です。衣裳や装置も「100年前」と「100年後」をはっきり区別するといった工夫がなされ、ただのお話にとどまらない現実味のある、人間的な舞台になっているのに興味を惹かれます。役にしても、主役以外も高い技術が必要であり、かつダンサーの解釈によるドラマの可能性があります。イマジネーションの世界であるとともに、それぞれのダンサーが人間味を持った踊りを見せられるようになっています。

----「詩的なリアリズム」があるという感じでしょうか。

BB そうですね。

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サラ・コラ・ダヤノヴァ © Agathe Poupeney

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ファニー・ゴルス、ギヨーム・ディオップ
© Agathe Poupeney

----きちんと踊られた時、ヌレエフ版にはグッと観客を惹き込む魅力があります。
ところで、このバレエで有名なのは高度のテクニックが求められる「ローズ・アダージョ」ですね。

BB ふふふ(笑)。「ローズ・アダージョ」はテクニック、身体の両面で楽でなかったですけれど、もっとむずかしいのは第1幕を事実上一人で支えなければならない点です。他のバレエと違って、デジレ王子は第1幕には登場しないからです。そのために一人で次から次へとヴァリエーションをつなげていかなければなりません。ヴァリエーションやコーダは普通男性と女性が交互に登場するので、負担を分かち合えます。たとえ振りがむずかしくても、お互いに励まし合えます。こうした相手が踊っているのを袖で見ている時間が『眠れる森の美女』の第1幕にはありません。「ローズ・アダージョ」のパートナーは四人いますが、彼らの役目はオーロールが踊りやすいようにすることなので、決してむずかしくないのです。疲れたり、息が切れたりしません。身体的な困難さが女性一人に集中しています。この高い山を一人で越えなければならないのが、精神的にきついのです。一人で意欲を掻き立て、前に進んでいくのは決して楽ではありません。同時に、この場面を踊ることで大きな進歩を遂げることができます。困難である反面、自分一人に幕の成否がかかっているという意識は気持ちを高揚させてくれます。第1幕が終わると体がポッとほてって、疲れ果てていますが、「これでもう問題になるところはない」と思えて、気持ちがグッと楽になります。終わった時の安堵感はとても気分が良いものです。

----重要な仕事を成し遂げた達成感があるのでしょうね。

BB ええ。

----ブルーエンさんは日本でジゼルを踊ってきたばかりですね。日本は初めてでしたか。

BB いいえ、パリ・オペラ座のツアーに2回参加しています。『ジゼル』と『オネーギン』というプログラムでしたが、私はまだコール・ド・バレエでした。もう一回は『白鳥の湖』でパ・ド・トロワを踊りましたが、まだエトワールになる前でした。夏の「ヌレエフ・ガラ」にも行きました。アン1、ドゥー2、トロワ3、キャトル4。(と口に出して数えて)そう、合わせて4回行ったことになります。この夏もロイヤル・バレエとの共同公演「バレエ・スプリーム」に参加して、『ラ・バヤデール』第3幕(ニキア役)をマシュー・ポール(ソロル)と、ヴィクトル・グゾフスキー振付の『グラン・パ・クラシック』をポール・マルクと、プティパ振付の『エスメラルダ』と『タリスマン』をロベール・ボッレと踊ります。いいプログラムですよね。

----今年6月に、日本の舞台でアンドレア・サーリさんと『ジゼル』(牧阿佐美バレヱ団公演)を踊られましたが、いかがでしたか。
BB 素晴らしい体験をさせていただきました。外国のバレエ団に招聘されて主役を踊るのは大変心地よかったです。皆様のおかげですぐに作品の中に入っていくことができました。通して作品を踊るのはガラ公演でパ・ド・ドゥを踊るのと全く違います。オーケストラが演奏して、装置もあります。ダンサー全員が舞台に全力を尽くしていて、私たちは団員と観客から暖かく迎えていただきました。本当に素晴らしい体験でした。

----日本は遠い国ですね。特に今はウクライナ戦争の影響で迂回しなければなりません。

BB 長い旅路ですね。

----2024年3月に『リーズの結婚』でエトワールに昇進されたわけですが、昇進の三日後のリーズを見ることができました。今、エトワールとしての15ヶ月を振り返ると、どのようなお気持ちでしょうか。
BB 非常に密度の高い日々でした。昇進後すぐ『ジゼル』と『白鳥の湖』がありましたから。エトワールになったことを受け止める時間もあまりないままに大役に臨むことになったからです。結果的には二つの役に取り組むことで時間が過ぎるのを忘れました。大役を踊ったことで、もう何年間もエトワールとして踊ってきたような自信を感じることができました。そして自分がいるべきところにいるという気持ちを持つことができました。日常生活で私は控えめな性格で、自分に自信が持てない方です。でも、大きな役は自己信頼がなければできません。エトワールとしての自負を持つことは、3時間の大作を演じ切るのに大切かつ必要です。

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© Agathe Poupeney

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ブルーエン・バティストーニ、ギヨーム・ディオップ
© Agathe Poupeney

----アリス・ルナヴァンのアデュー公演でコール・ド・バレエの一員として踊っている最中に起きた事故で急遽、ジゼルを踊った晩を見ましたが、その時から舞台の上で堂々とした立ち振る舞いをされているのに驚きました。舞台の上と日常生活とでそれほど違うというのは。

BB パラドックスですね。舞台上と私生活が違うという舞台芸術家は他にもいると思います。練習している時には自分に対して不安になりますが、いったん舞台に立つと、スタジオでは感じることのできない気持ちになるのです。舞台に立ち、役を演じるのは、うまく言葉では説明できませんが私には自然なのです。

----生来の素質でしょうね。

BB それなら良かったです。舞台を降りると、自信がなくていつも自問自答しています。リハーサルを外部から来たダンサーとするのは私には簡単なことではありません。

----先ほど「チャイコフスキーの音楽は美しい」と言われましたが、ショパンもお好きなようですね。どんな音楽がお好きですか。

BB 踊っていると、個性の違うクラシックの作曲家たちの曲に触れる機会が多いのですが、いずれも美しく、インスピレーションを与えてくれます。ショパンはノイマイヤーが『椿姫』で使っているだけでなく、私が大好きなロビンズも好んで使いました。ロビンズの振付は踊っていてショパンがピッタリ合っていると感じます。舞踊的で、自由ですから。それに、子供のころ、祖母が一番好きで始終弾いていたのがショパンだったのです。ショパンを聞くと、自然に幼年時代が蘇ってきて、私の中で特別な場所を占めています。最も好きな作曲家はチャイコフスキーでしょう。チャイコフスキーの音楽は踊りにぴたりと合っています。本当にきれいなアリアを書いたレオ・ドリーブも大好きです。フォーレ、ラヴェルが好きですし、モーツアルトの協奏曲も大好きです。好きな作曲家はたくさんいるんですよ。

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ギヨーム・ディオップ © Agathe Poupeney

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ブルーエン・バティストーニ © Agathe Poupeney

----ブルーエンさんご自身は何か楽器をひかれますか。

BB 小さい時にフルートを吹いていましたが、ダンスが忙しくなって11歳でやめてしまいました。オペラ座のバレエ学校にはソルフェージュ(楽譜の読み方、リズム、音程などを学ぶ基礎的音楽教育)の授業がありましたが、私はダンサーにとってとても大事だと思っています。小さい時に楽器を吹き、ソルフェージュを習ったおかげで、バレエダンサーとして曲を聞いた時に、どこにアクセントがあるのか、といったことがすぐピンと来ます。踊るのに大きな助けになっています。

----バレエでは音楽がダンサーを身体的にも精神的にも文字通り支えているように思えます。

BB ええ。今日では不可能になってしまいましたが、プティパの時代には作曲家のチャイコフスキーと振付家が手と手を取り合ってバレエを作っていきました。踊っていると、音楽が本当に踊るために書かれているな、と感じます。

----ブルーエンさんは小さいとき、作家になりたかったそうですね。

BB ええ。今でも本はたくさん読んでいます。親しい女友達と毎月読んだ本を交換しています。読書は私の人生に欠かせません。

----どんな作家がお好きですか。

BB ミラン・クンデラ、ステファン・ツヴァイクが好きです。現代作家の作品に夢中になることもよくあります。リルケの『若き詩人への手紙』はアーティストとして触発されるところが大きかったです。すでに大家となった文人が自分の進路に悩んでいる若い詩人に語りかけていますが、私も若い舞台芸術家としてベテランから教えられているように感じられます。本当に素晴らしい本です。

----ブルーエンさんのお名前は「白い花」という意味のブルトン語に由来していますね。ご両親のどちらがブルターニュ地方の方なのですか。

BB モルビアン湾のロリアンに母方の祖母が住んでいます。ブルターニュやノルマンディーに行くと、自分の故郷に戻ってきた、という気持ちにすぐなります。海に面していて少し涼しい気候で、祖母の家に戻ると生き返ったように思えます。ルーツがブルターニュにある、と感じています。時々、「海が見たいな、ずっと見ていないな」と思うのです。

---- パリ・オペラ座 IN シネマ 2025『眠れる森の美女』を観る日本のバレエファンへのメッセージをいただけますか。

BB この映画が気に入っていただければ嬉しいです。舞台公演とは違いますが、この作品はヌレエフの珠玉の作品ですので、楽しんでいただけると思います。

------40度という暑い日に貴重なお時間を割いていただき、本当にありがとうございました。

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© Agathe Poupeney

パリ・オペラ座 IN シネマ『眠れる森の美女』

8/22(金)~8/28(木)TOHOシネマズ 日本橋 ほか1週間限定公開
■公式サイト:https://tohotowa.co.jp/parisopera/
■公式X: https://x.com/CinemaOParisJp

《眠れる森の美女》
オーロラ姫:ブルーエン・バティストーニ
デジレ王子:ギヨーム・ディオップ
青い鳥:シェール・ワグマン
フロリナ姫:イネス・マッキントッシュ
リラの精:ファニー・ゴルス
カラボス:サラ・コラ・ダヤノヴァ
第1ヴァリエーション:アリス・カトネ
第2ヴァリエーション:パティントン・エリザベス・正子、オルタンス・ミエ=モーラン
第3ヴァリエーション:カミーユ・ボン
第4ヴァリエーション:エレオノール・ゲリノー
第5ヴァリエ―ション:クララ・ムーセーニュ
第6ヴァリエーション:エロイーズ・ブルドン
公爵:アルテュス・ラヴォー
白猫:エレオノール・ゲリノー
長靴を履いた猫:イザック・ロペス・ゴメス
パ・ド・サンク:セリア・ドルゥーイ、アンドレア・サーリ、クララ・ムーセーニュ、セホー・ユン、カミーユ・ボン
4人の王子:アルテュス・ラヴォー、ケイタ・ベラリ、レオ・ド・ビュスロル、フロリモン・ロリュー

振付:ルドルフ・ヌレエフ(台本:シャルル・ペロー、原振付:マリウス・プティパに基づく)
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
指揮:ヴェロ・ペーン
舞台美術:エツィオ・フリジェリオ
衣裳デザイン:フランカ・スカルシャピノ
照明デザイン:ヴィニチオ・チェリ

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