ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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皆様こんにちは。 もう師走、今年も残すところわずかになりました。時間が過ぎるのが早いですね。 ニューヨークは街中がクリスマスのデコレーションでいっぱいで、1年のうち一番華やかな季節です。11月28日からニューヨーク・シティ・バレエの『くるみ割り人形』の公演も始まりました。家族向きに昼と夕方と夜の部の公演が用意されています。こちらもぜひレポートして次回お届けする予定です。

ミュージシャンも踊ったアーミテージ・ゴーン!ダンス

Armitage Gone! Dance
アーミテージ・ゴーン!ダンス
Karole Armtage “Itutu”
キャロル・アーミテージ『イトゥトゥ』
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BAMの「ネクスト・ウェーブ・フェスティバル」に招聘されているダンスカンパニーの、アーミーテージ・ゴーン!ダンスの新作公演『Itutu』(イトゥトゥ)が、11月4日から7日までBAMハワード・ジルマン・オペラハウスで行われました。
キャロル・アーミテージによって設立されたコンテンポラリー・ダンスのカンパニーでニューヨークが拠点です。今回の公演もアーミテージが芸術監督とすべての振付を務めています。休憩なしの70分ノンストップの作品でした。

舞台が大きなBAMということで、小規模のジョイスシアター公演の作品よりも大掛かりな演出になっていました。
ギター、ドラムス、ヴォーカル&ダンス、電子楽器(ラップトップや電子マリンバなど)のミュージシャンたちが舞台上と舞台下客席前で生演奏をしていました。彼らはブルキナ・エレクトリックという6名の黒人グループです。この中にもヴォーカル兼ダンサー1名と2名のダンサーたちが含まれていましたので、カンパニーのダンサー10名にこの3名のダンサーが混ざって踊りました。後者の3名は独特のアフリカン・ダンスを一貫して踊っていました。
日本人ダンサーもいて、江田メグミと山口マサヨの2名が出演しました。
音楽はシーンによって雰囲気が変化して効果的でした。アフリカンなリズムのもの、ハウスのようなリズムの電子音楽、無音などです。
舞台上に時々出てくるミュージシャンは、例えばギタリストは移動しながら演奏していて、女性ダンサーがそのギタリストにまつわりついたり、歌いながら踊っている女性の周りでカンパニーのダンサーたちが別の振付で踊ったり、ミュージシャンとダンサーの境界線がほとんどない演出でした。ダンサーと共にミュージシャンも舞台上で動いて全体に加わっていました。

ソロや2人で踊るシーンや、数人や大勢で踊るシーンが流れるように変化して続いていきました。
一番盛り上がったハイライトのシーンは、ヴォーカルの女性と2名の女性ダンサーが、語りかけるように踊り、グルグルと追いかけてジャングルの中心にいるような野性的なイメージの振付から始まりました。そこに男性たちも登場してきて踊りに加わり、後ろで女性ヴォーカルが歌い続けていました。
そして、男女8名のペア4組で、ディスコのハウスのような音楽に乗って早いリズムでワイルドに踊り、どんどん激しくなっていきました。ここもずっとジャングルの中にいるような雰囲気でした。
全体的にスピード感とキレがある激しい踊りで面白かったです。
そして大勢のダンサーが出てきて、舞台の後方いっぱいにうすいスクリーンがかかり、そのスクリーンの向こう側で男性が一人でアフリカン・ダンスを踊り、手前の舞台ではスピードのある激しい踊りが続いていました。

突然、音が消え、静かに男女のパ・ド・ドゥがあり、また急にハウスのような激しい音楽になりました。大勢のダンサーやギター、ドラムスも登場して、ブラック・ミュージックに乗って、歌いながら叫んだり、早いリズムで激しく踊りました。ジャンプしたりお尻をふったり楽しそうな踊りで、これがフィナーレとなりました。
リズム感があって見応えもあり、とても楽しい公演でした。
(2009年11月7日夜 BAM ハワード・ジルマン・オペラハウス)
 

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Photo:(C)Julieta Cervantes
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