ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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お元気ですか? ニューヨークは今年の夏は冷夏で、1週間ほど8月半ばに暑くなりましたが下旬にはすぐ涼しくなりました。 夏の8月はダンスを上演する劇場が夏休みになることもあり、フェスティバルなどの公演が一番盛んな時期は7月に集中しています。今月は、7月のABTの公演と、ニューヨークの夏、恒例のフェスティバルを中心にレポートします。

シムキンも踊ったABTのアシュトン版『シルヴィア』

American Ballet Theatre
Sir Frederik Ashton “Sylvia”
アメリカン・バレエ・シアター
サー・フレデリック・アシュトン『シルヴィア』

メトロポリタン・オペラ・ハウスにて、ABTの公演『シルヴィア』を観ました。
ダニエル・シムキンが出演しているので期待して観に行きました。サー・フレデリック・アシュトン振付、音楽はレオ・ドリーブです。
シムキンは、08年3月にご紹介しましたが、「スターズ・オブ・21センチュリー」というクラシック・バレエの祭典に出演しているのを見て、その身体能力の高さがズバ抜けている才能に驚きました。両親ともにバレエダンサーというサラブレッドです。彼は非常に小柄なのですが、これからが楽しみなダンサーですので、
シムキンは去年の秋からABTにソリストになりました。世界的なバレエの才能が続々とABTに集まっているので、ますます見逃せないです。

シルヴィア役はミシェル・ワイルズ、アミンタはロベルト・ボッレ、オリオンはコリー・スターンズ、エロスはダニエル・シムキン、ダイアナはクリスティ・ボーンでした。
妖精たちや天使たちがたくさんでてくるとても明るく楽しく、幻想的な作品でした。舞台セットも美しい森の中の雰囲気で、客席から観ていると絵本の世界の中に入ったような感覚になり、日常から離れて別世界に行ったような感じで癒されました。
注目のシムキンはエロス役で、踊りはて少なかったのですが、コミカルでキュートな演技をしていました。彼はとても小柄なので天使のエロス役がピッタリはまっていました。変装して大きなマントをかぶってでてくるところは、面白かったです。彼は最後のほう、第3幕でキューピット役で出てきたときにソロで踊りました。やはり彼の肉体のバネはすごかったです。短かったのですが、圧倒される踊りが観られました。

シルヴィア役のワイルズの踊りはとても繊細で、丁寧でした。感情がこもっていました。ストリングスとハープの音色の音楽と踊りがとても合っていてステキでした。
(2009年7月1日夜 メトロポリタン・オペラ・ハウス)