ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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マイケル・キッドとそのダンサーたちが集いトークとフィルムを上演

Michael Kidd Rides Again!
マイケル・キッド・ライズ・アゲイン!
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ブロードウェイ・ミュージカルやハリウッド映画で振付家として活躍したマイケル・キッド(1915〜2007)の過去のフィルム上映と関係者ダンサーたちを招いてのトークショーが、キッドが生まれ育ったニューヨークで行われました。当日は西海岸のロスからも観客がわざわざ会場にかけつけていました。トークに出演した関係者ダンサーたちは、全員が杖をついているくらいのご高齢のおばあさまばかりでした。
マイケル・キッドはニューヨーク生まれで、スクール・オブ・アメリカン・バレエで奨学生となりダンスを学び、ブロードウェイ・ミュージカルの振付で活躍し、トニー賞を5個も受賞しています。晩年はずっと西海岸で暮らしていたそうです。

ホストはキャロル・ローエンス、出演した関係者ダンサーたちは、キッドの妻のシーラ・ハッケット・キッド、イヴァ・ウィザーズ、キャロリン・キルシュ、ティーク・ルイス、ジュディー・ダンフォード、シャーリー・ネルソン・ホルスト、ジーン・ケリー、ダン・デイリー、ジェーン・パウエル、ヴァージニア・ギブソンです。
ダンサーやミュージカル女優だった方ばかりなのですが、おばあさまになってもとっても明るくて楽しそうな感じで、とても好感が持ててほほえましかったです。

キッドのミュージカルに出演するためのオーディションに参加して受かった時のお話しをする方が多く、とても興味深かったです。
「私がキッドのオーディションに受かったのは、技術ではないと思うの。パワーや雰囲気のほうが大事だったのだと思うし、そのお陰で合格したのかなと思っています。だって、オーディションにはダンスの技術的には私よりも優れた方が大勢いらっしゃったと思いますし」などなど、皆さん、「パワー!」のせいで合格したという方が圧倒的に多かったのが興味深いことです。
中には、オーディションの時にギャグを言って変な振付でとっさに踊って、キッドを笑わせて合格した方もいました。
また、キッドをブロードウェイの劇場近くで待ち伏せしてタクシーに乗ろうとしているキッドにかけよって、「私はダンスのレッスンをすでに子供の頃から今までに7000クラス(!)受けたから、もう十分に準備が出来ているわ!」と大声で叫んで、キッドにオーディションのアポを取ってダンスを見ていただいて合格した方もいました。アメリカ式ですね!

そして舞台本番のキッドの振付は、踊るためは本当にパワーが必要で、体力が保つのが大変なことで、少し踊るだけでハアハアと息をしなければならなかったほどキツかったそうです。

少しだけダンスのシーンが上映された映画は、『ガイズ&ドールズ』『ティファニーで朝食を』『デストリー・ライズ・アゲイン』『セブン・ブライズ・フォー・セブン・ブラザーズ』『ザ・バンドワゴン』『スター!』でした。
タップダンスのシーンも多かったし、飛び跳ねまくって全身を使って大きく速いリズムで表現しているダンスが主でした。
(2009年4月16日夜、セント・ルークス・シアター)