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ジョイスシアターのブグリシ・ダンス・シアター公演

 

 3月13日から18日まで、ジョイスシアターにて、ブグリシ・ダンス・シアターの公演がありました。コンテンポラリーです。ジャクリーン・ブグリシが振付家、芸術監督を務めるダンス・カンパニーです。彼女はマーサ・グラハムのカンパニーで12年間プリンシパルを務め、20年間にわたってかかわりました。以前にこの欄でインタビューした日本人ダンサーの、福田純一も出演していました。福田純一は、ニューヨークを拠点にプロのダンサーを続けていて、ダンス教室の講師としても活躍中です。
 私が観た公演は、プログラムBです。全ての作品の振付は、ブグリシによるものです。
 2002年作品の『レクイエム』は、衣装も個性的でした。5人の女性ダンサーたちが、大きなシーツのような布にくるまって、それぞれイスの上に座って背中をこちらに向け、座ったまま動くところから始まりました。イスの上にみんな立ち上がると、シーツは裾が下にのびて実は長いスカートでした。イスにスカートをかぶせてその上に立って、すごく高くなりました。朝焼けのように舞台の左右から強いライトが当たり、両腕を上げて顔を上に向けて、お祈りしているような感じでした。スカートの長い裾を手で持ってはためかせて走り回って踊るシーンも印象に残っています。



『Acapelorus』

 

『Acapelorus』

 

 初演の『カラバッジオ・ミーツ・ホッパー』は、男女大勢が、全員、顔に立体的な面白い仮面をかぶって踊りました。みんな、スーツやワイシャツなどきちんドレスアップしていました。静かな曲から明るい曲、ジャズっぽいビバップなど音の変化と共に、振付も色々なコントラストを見せていました。
『Acapelorus(アカペロラス)』(セイウチのしっぽ)も初演です。かみなりの音とポエムから始まりました。ストーリーが感じられ、物語を語っているような踊りでした。男女数人で踊りました。
『アトム・ハーツ・クラブ・スイート No.1』も初演です。今日の公演で一番好きな振付作品でした。個性的で変わった振りで、リズミカルで楽しく、早い踊りです。福田純一のソロも目立っていました。
 全体的に、ブグリシの振付は個性的で彼女のカラーが出ていて面白かったです。マーサ・グラハムの影響だけではない、独自の個性を感じました。とても良かったです。