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カンパニー・マリー・シュイナードの個性的な舞台

12月13日から18日まで、ジョイスシアターにて、カンパニー・マリー・シュイナードの公演がありました。カナダのモントリオールのカンパニーです。2年前に彼らの公演を観ましたが、非常に個性的で独特な振付で、他にはないものだったのでびっくりしましたが、大変気に入りました。以前のこのコラムにも書きました。また彼らがニューヨークに来ないかなと待ち望んでいたので、今回の公演はとても嬉しかったです。
すべての作品の振付と演出は、マリー・シュイナードによるものです。彼女は、モントリオールでバレエを学んだ後、世界中を旅してダンスのテクニックと表現を発展させ、身体をパーソナルな言語として使って表現し、世界的に共感を集めました。ニューヨーク、ベルリン、バリ、ネパールでもダンスを学びました。1978年に『クリスタリゼーション』という作品で、初めてソロで踊り、その後はソロのパフォーマーとして12年間活動を続け、1990年に、彼女のダンスカンパニーを創立しました。

衣装もメイクも奇抜で、振付も奇抜。どのダンスにも似ていないテンポと動きがあって、そこには彼女独特のカラーがにじみでています。とてもアーティスティックな人だと思います。ちょっとクレイジーな感じのする、ギョッとさせられるダンスです。
今回の公演は2つの作品でした。『エチュード No.1』は、2001年初演です。ほとんど一人の女性ダンサーがソロで踊りました。タップシューズよりも多めにメタルの入った靴を履いて、それをひきずったり鳴らしたりしながら踊りました。とても面白い振付とテンポでしたが、まるで騒音の様な耳をつんざく音楽がとても不快で、その場から逃げ出したいほどでした。観客に不快感を与えるのが目的なのでしょうけれど、観る側としては、心地よい音楽に乗った作品の方が好感を持てます。

2つ目は、『カレル』です。これは、2003年、イタリアで初演作品です。大勢のダンサーがみんな、おそろいのオカッパ頭で、メイクも目の周りに黒く四角い枠くを描いて赤く塗りつぶしたような、まるで奇抜な生物のようなものでした。衣装も奇抜で、肌色の薄いぴったりしたレオタードを下に着ていて、その上に身体がほとんどすけているの黒い太い線でできた衣裳を着けていました。
みんないっせいに、「ハム、ハム、ハム・・・・」と同じリズムで奇声を発し続けて、そのたびに身体を硬直させて痙攣したりして、なんだか人間ではなくて別の生物を見ているような錯覚におちいりました。進化していない動物のようで、とてもセクシュアルで、命の根源的なものを表現しているように感じました。誰かが途中で、狼のように座って、遠吠えを続けるシーンもありました。突然、一人の女性ダンサーが、右端で、狂ったようにものすごい速さと勢いで、自分の衣装を全部脱ぎ捨てて全裸になって、はっと我に返って恥ずかしがって消えるというシーンもありました。きっと、奇抜さを追求しているのでしょうね。