ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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●ブラジルの「グルーポ・コルポ」の素晴らしいダンサーたち

 10月25日から29日まで、BAMにて、ブラジルのダンスカンパニー、グルーポ・コルポの公演がありました。『レクオーナ・オンコート』という作品です。ブラジルのダンスカンパニーの公演を観るのは好きで、時々レポートするようにしています。サンバがあるせいかどうか分かりませんが、ブラジリアンのダンサーたちの体格は、とてもしなやかでバネが根本的に抜きん出ているように思います。混血だからでしょうか。ブラジルは格闘技もサッカーも強いですし、カポエイラ入りのダンスも凄いし、音楽も素晴らしいものが生まれてきますよね。今回の公演の、ダンサー達たちの体格も、これまた素晴らしかったです。
 芸術監督はパウロ・ぺデルネイラス、振付はロドリゴ・ぺデルネイラスです。このカンパニーの歴史は古く、1975年創立です。振付もダンスも、とても素晴らしいカンパニーでした。選曲も素晴らしかったです。わざわざ遠くのブルックリンにあるBAMまで、観に来てよかったと思いました。BAMにはとてもいい公演が来るので、無理をしてでも観に来た方がいいと、いつも思います。

 振付は様々で、バラエティーに富んでいました。クラシックもベースにはありますが、基本的にはコンテンポラリーで、ブラジルらしいサンバもあったし、早いリズムのディスコミュージックのものもありました。ペアで踊るところも多く、リフトを多用しながら難易度の高い踊りもありました。ボサノヴァ、アフリカンミュージックのようなものもありました。
途中、一人の褐色の男性がソロで踊るシーンがありましたが、暗い照明のなか、うずくまって顔をうずめたまま、背中と肩と肩甲骨をウゴウゴと呼吸しているように動かしていました。まるで何か違う生物のような不気味で不思議な感じに見えてくるので、客席も固唾を呑んで見守っていました。背中の動きと、脇や腕の動きだけで、あんなに複雑な振付は、とても難しくてなかなかできるものではないです。そして踊りが終わり、ダンサーがゆっくり立ち上がると、完全なヌードで、観客がびっくりした瞬間にまた照明が一瞬で消えて、暗闇になりました。
舞台に、半円状に、黒のゴムのようなリボンのカーテンが閉まっていて、そこからダンサーたちが出たり入ったりして踊る作品も良かったです。ダンサーたちはタップシューズのようなものを履いていました。身体の力を抜いて、足を地面にバチバチ鳴らしながら動いたり、寝転がって動くところなど、とても個性的で、カッコいい振付でした。