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●アメリカン・バレエ・シアターの『白鳥の湖』と『ジゼル』

 5月24日から7月16日まで、アメリカン・バレエ・シアター(ABT)の公演が、メトロポリタン・オペラ・ハウスで行なわれていました。今月は2つの作品を観に行きました。
 7月2日の『白鳥の湖』は、プリンシパルはジュリー・ケントとフリオ・ボッカでした。他にもエルマン・コルネホ、カルロス・アコスタ、シオマラ・レイエスも出ていました。何度かABTの『白鳥の湖』を観ましたが、同じ作品で振付でも、バレリーナによってそれぞれ違った表情の踊りをしますね。見比べてみるととても興味深いです。衣装も舞台セットもゴージャスで美しく、音楽も生演奏なので、白鳥は何度観ても飽きないです。また観たいです。

 ジュリー・ケントの白鳥が観たかったので、嬉しかったです。彼女の踊りは、手、肩、首の動かし方と表情が特に美しく、素晴らしいです。優雅で上品な踊りです。
 このコラムでインタビューをしたことがある、日本人バレリーナの鍛冶屋百合子さんが、今年はソリストとしてたくさん活躍していました。このシーズンでは、彼女はソロを5つ踊ったと語っていました。この日の『白鳥の湖』でも、第一幕のパ・ド・トロワで、彼女はシオマラ、エルマンと共にソロも踊りました。鍛冶屋さんの踊りは、とてもやわらかく、優しい感じです。女性らしさがよく出ていると思いました。
 ケントとボッカの15から20回転の大技が何度も出て、拍手喝采でした。

 7月16日の『ジゼル』は、プリンシパルはアンヘル・コレーラとシオマラ・レイエスでした。この作品は、第一幕は特に、踊りの要素は押さえ気味で、ほとんど演劇のような感じでした。舞台セットもとても綺麗でした。背景は、青空と遠くにそびえ立つお城が描かれてあり、下手側に家があり、周りは木に囲まれていました。第二幕は踊りがたくさんありました。
 この日もアンヘルが出てきただけで、大喝采でした。スターなのですね。彼のジャンプも踊りも、安定感とキレがあって、いつ観ても素晴らしかったです。



『白鳥の湖』ジュリー・ケント

『ジゼル』シオラマ・レイエス