ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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●「D.K.ハリウッド」

 3月9日から20日まで、シアター・フォー・ザ・ニュー・シティーにて、D.K.ハリウッドの“We Are The Sperm Cells”のニューヨーク初公演が行なわれました。東京の小劇場の第一線で活躍を続けている、「3秒に1度、襲い来る痛烈な笑いで劇場を埋め尽くす」と評判のスタイリッシュ・コメディー劇団です。劇作家、演出家、振付家、俳優を務める越川大介が率いていて、すべてのダンスの振付は彼によるものです。彼は、80年代からコント・グループ「ちびっこギャング」でコメディアンとして10年間活躍した後、D.K.ハリウッドを結成し、10年間活動を続けています。ダンス、歌など、一つのジャンルにこだわらないハリウッド・スタイルが特徴です。

 公演は、プレス・プレビューと本番と2回拝見させていただきましたが、想像以上に素晴らしい作品で、俳優たちも皆ナイスな人たちのうえ、テンポ・間合いも良く、訴えているテーマとメッセージが今のニューヨークに対してピッタリのものでした。ダンスもなかなか良かったです。俳優は越川を含めて13名で、約100分にわたって、速いテンポで展開するダンス、歌、演劇が繰り広げられました。この作品の初演は1999年東京で、ニューヨーク公演では英語のナレーションを混ぜて日本語で行なわれていました。内容は、数奇な運命に見舞われた精子たちが、その小さな命を賭けて、紆余曲折を経て、卵巣を目指すというお話しです。9.11テロの後、数年後のニューヨークへ、「命の大切さ」のメッセージを訴えていて、とてもタイムリーだと感じました。

 「振付は自然に出てきます。もともとダンスが大好きなので、演出をやりながら、より自分のイメージに近いものを創るために、振付家に頼まずに自分でやっています。ニューヨークの観客の反応は良かったです。最後に観客が立ち上がって拍手を送ってくれたので嬉しいです。こちらでは、いきなり路上パフォーマンスを繰り広げて、観客を集めました。」と、代表の越川は語りました。