ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2007.02.10]

山田うんとベルギーの篠崎由紀子の『ひび』


山田うん×篠崎由紀子
「ひび」
 東京を中心に活動している山田うんと、ブリュッセルでdeepblueというグループを作って活動している篠崎由紀子のデュエット公演。
「国籍も年齢も身長も、そして振付家・ダンサーという肩書きも」同じ二人が舞台に登場し、まず、ダンサー同士の距離というか間合いの見切りをじっくりと見 せる。二人はほとんど動かず、ほんのわずかな動きがあったり無かったりして、やがて二人の隙間にくびれが生まれ、次第に動きが高まっていく。
日常的な状態の裂け目から生まれる動きに着目して、非日常的な動きを構成したダンスを創る試みである。<ひび>から生れた動きは、普通ではない奇妙なものとなって迸り出て高まっていくが、やがて収束するものでもあるのだろう。
素の舞台に、雨の降る音が強まったり弱まったりして続く中で踊られた。動きそのものをかなり厳しく追究する姿勢には共感がもてた。ただ、以前のうんのダ ンスには自分自身と向き合う可愛らしさがあったと思うのだが、さらに高度なダンスを目指した作品というべきなのであろう。
2月には、ゲント、ブリュッセル、ルーヴェンなどのベルギー公演が予定されている。


山田うん×篠崎由紀子
「ひび」

山田うん×篠崎由紀子
「ひび」