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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2004.08.10]

●東京シティ・バレエ団「ベストセレクション~祝典の舞」

  江東公会堂のころからここを拠点として活動してきた東京シティ・バレエ団が、ティアラこうとうの開館10周年を記してアニヴァーサリー・セレブレーション を行った。ティアラこうとうは、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団とともに東京シティ・バレエ団とも提携契約を結んでおり、単独公演のほかに「オー ケストラwithバレエ」のような協力しあう舞台など年間両団体合わせて6回以上の公演を行っている。また、「江東区でバレエを育てる会」や「江東区少年 少女合唱団」などの活動も展開している。チケットの売れ行きも良好と聞く。各地の文化施設の行き方のひとつのモデルケースとして注目される。

石井清子振付による「祝典プロローグ」で幕を開け、「バレエ・コンサート」では『海賊』グラン・パ・ド・ドゥ『ジゼル』パ・ド・ドゥ「黒鳥」グラン・ パ・ド・ドゥ」などとともに、中島伸欣がパッヘルベルのカノンに振付けた新しいコンテンポラリー・ピースも踊られた。『ジゼル』の関本美奈の堂々たる踊り
が印象的だった。「黒鳥」を踊った志賀育恵もバランスのいい踊りで、オディールを描こうとしていた。

第3部は『コッペリア』第3幕「鐘の祭り」(石井清子振付)である。「時のワルツ」から「曙」「祈り」「仕事」「戦い」「結婚」と踊られ、最後にこのカ ンパニーのプリンシパル・ダンサーである安達悦子と黄凱(ホワンカイ)が「平和」のテーマを踊り締めくくった。『コッペリア』は東京シティ・バレエ団が最 も多く上演している作品らしく、非常に手慣れた舞台だった。セットも雰囲気があって楽しい。(7月18日、ティアラこうとう)

終演後、黄凱の後援会発足の説明会があった。黄凱は上海出身。両親が体操選手で、父親が上海舞踊学校で民族舞踊を教えていたことから舞踊学校に入った。 その頃、石井と出会ったのがきっかけとなり、日本で踊るようになった。20歳の時に来日し、日本人ダンサーと結婚した。「ちょっとアドヴァイスしただけで も深く考えて踊る」し、たいへんに質のいい筋肉をもっている、と石井も賞賛していた。
ティアラこうとう10周年記念 東京シティ・バレエ団公演 「ベストセレクション~祝典の舞~」