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渡辺真弓 text by Mayumi Watanabe 
[2004.09.10]

●パリ・ オペラ座バレエ団はひさしぶりの『エチュード』ほか

 新監督ジェラール・モルティエ体制の最初のシーズンがいよい よ開幕。バレエは、9月22日からスタートし、ハラルド・ランダー振付『エチュード』、ジェローム・ベルの委嘱新作『ヴェロニク・ドワノー』、ジェロー ム・ロビンズ振付『グラス・ピーシズ』の3本立てのミックス・プログラムが10月9日まで上演される(初日のみ『デフィレ』とバランシンの『ソナチネ』が 追加)。
 『エチュード』と『グラス・ピーシズ』は、90年代のパトリック・デュポンの時代にしばしば取り上げられていたが、ほぼ10年ぶりの上演になるのではなかろうか。

  前者は、1948年、デンマークで初演された後、52年に新版がパリ・オペラ座で上演され、以来、オペラ座の代表的レパートリーの一つとして、公演回 数200回以上を記録している。バー・レッスンからセンターまで、バレエの稽古風景を作品にしたもので、基礎から、テクニックを要する華やかなパまでの発 展段階が、3人のソリストとコール・ド・バレエによって整然と綴られていく。この作品は、95年の日本公演でも上演されている。P・デュポン時代は、女性 ソリストにエリザベト・プラテル、マリ=クロード・ピエトラガラ、アニエス・ルテステュ、男性ソリストにP・デュポン、ローラン・イレール、マニュエル・ ルグリ、ニコラ・ル・リッシュ、ジョゼ・マルティネズなどが日替わりで登場し、妙技を競ったものだが、それがつい昨日のことのように思い出される。94年 には、ルテステュ、ル・リッシュ、マルティネズという若手トリオの組み合わせが1日だけ実現し、ルテステュのエトワール任命のうわさも流れて衆目の関心を 集めた。本拠地で久々となる今回は、キャスティングも一新されての上演で、新たなスターたちの競演が目を楽しませてくれそうだ。


『エチュード』


 『グラス・ピーシズ』は、ロビンズの傑作で、かつてピエトラガラやルテステュらが好演したソリストの役を、誰が引き継ぐことになるのか、注目される。
 新作の『ヴェロニク・ドワノー』。バレエ団のスジェの踊り手の名前をとったタイトルを見ても、すでに挑発的なものとなりそうな予感がするが、一体どんな作品が誕生するか、興味津々である。

『グラス・ピーシズ』

  問い合わせ:www.operadeparis.fr