パリ・オペラ座ダンサー・インタビュー:ブルーエン・バティストーニ
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大村 真理子(在パリ・フリーエディター) Text by Mariko OMURA
Bleuenn Battistoni ブルーエン・バティストーニ(エトワール)
6月14日(土)15日(日)に東京文化会館 大ホールで上演される牧阿佐美バレエ団の『ジゼル』で、両日のマチネでジゼル役を踊るためパリ・オペラ座のエトワール、ブルーエン・バティストーニが来日する。2024年5月、彼女はパリ・オペラ座で『ジゼル』を初役で踊った。もっとも、その2年前、アリス・ルナヴァンがアデュー公演『ジゼル』の第二幕の途中で怪我をして退場したとき、当時スジェで代役だった彼女がその後の舞台を何事もなかったかのように無事に務めたというエピソードがある。それについては、彼女の『リーズの結婚』でのエトワール任命に際して、アレクサンダー・ネーフ総裁はその時のことを''公演を救った''という表現で彼女の功績を称えたほどだ。任命後の活躍は目覚しく、最近では『シルヴィア』でクラシックの美しい技術を披露すると同時に、軽やかで流れるように麗しいダンスで観客を魅了。美しく、知性や意思の強さを感じさせるエトワールである。彼女のバレエ人生において特別な意味を持つ『ジゼル』について、そして最近初役で踊ったマニュエル・ルグリの『シルヴィア』などに語ってもらおう。
Q:初めて見たバレエ作品が『ジゼル』だったそうですね。
A:そうなんです。ニコラ・ル・リッシュとレティシア・プジョルの『ジゼル』がテレビでよく放映されていて、これをバカンスを祖父母の家で過ごす時に何度も繰り返してみていました。だから、オペラ座のクラシック・バレエといったら、私には『ジゼル』なんです。私がバレエを始めたのは4歳ですが、こうして『ジゼル』を見ていたのは10歳ごろのことなのでパリ・オペラ座が何かというのもすでにわかってました。
Photo:James Bort
Q:この作品について当時のどのような思い出がありますか。
A:第二幕がちょっと怖かったという思い出があります。それまで私がよく見ていたのはディズニーの映画やアニメとかだったせいでしょう。第二幕は暗いし、精霊たちが出てくるし・・・ミルタ役を踊ったのはマリ=アニエス・ジロでした。また、ジゼルの病気は一体何? ということがわからなかったことも覚えています。彼女、どうしたの? 何の病気なの? って。
Q:空気のように舞うバレエの動きとか、振付なども覚えていますか。
A:映画やアニメを見るようにこのバレエを見ていたので、振付よりも物語や人物に惹き込まれていました。当時の私のダンスのレヴェルがそこまでいってなかったこともあって、ステップやテクニックの難しさなどには思い至りませんでした。
Q:ジゼル役をいつか踊りたいと夢見ましたか。
A:はい。私、ダンスを学び進めてゆく中で私の頭の中に1つの参照としてあり、YouTubeでもこの作品をいろいろな配役で見たりしてました。『ジゼル』の第一幕のヴァリアシオンがとても好きなんです。コンセルヴァトワール時代に、年度の証明書のために『ジゼル』の第一幕のヴァリアシオンを選んだんです。これを仕事できることにとても満足しました。それに、このヴァリアシオンを踊って私はオペラ座バレエ学校に入れたのです。こうしたことから、私にとって『ジゼル』は特別なバレエなのです。
Q:2022年7月のアリス・ルナヴァンのアデュー公演で、怪我をした彼女に代わって第二幕の途中からジゼル役を踊ったのですね。
A:私はこの日はコール・ド・バレエに配役されていました。ジゼルのコスチュームに似たウィリのコスチュームをつけて私は舞台裏にいて、またヘアスタイルもウィリのままで変えないでいいとなって・・・ある意味簡単に代役として舞台に出てゆくことができたといえますね。
Q:精神的にはいかがでしたか。
A:簡単じゃなかったです。それに身体面でも・・・。というのも、配役されて出演日もあるというのではなく、代役だったので稽古も本格的にしていなかったのですから。もちろん自分なりに稽古はしてましたけど、配役されてるダンサーたちの稽古とは全然レヴェルが違います。代役にはコーチもつかず、リハーサルに参加して後ろから見ているだけ。でも、おかげでいくつもの配役の稽古を見ることができるので、とても為になるんです。だからリハーサルに参加するのは好き。でも、それは配役されて、コーチがついてする稽古の代わりにはなりません。私はこれと並行して、当時妊娠休暇中だったレオノール(・ボーラック)に仕事を見てもらって役についての準備もしました。
photo:Julien Benhamou
photo:Julien Benhamou
Q:代役として突然舞台に立つことに、ノーと言える選択肢はあるものですか。
A:代役というのはこうした状況を請け負うものです。それに踊るようにと上から言われたら、それは私の仕事の一部なのでノーというチョイスはありません。でも、それは素晴らしいチャンスとなることです。
Q:アリスが膝を怪我して、公演途中に舞台下手に引っ込みました。この時、舞台裏はどのような様子でしたか。
A:彼女が舞台を去ったとき、まだ私たちコール・ド・バレエは舞台上にいました。彼女はが倒れたりしたわけではないので、怪我なのか、何が起きたのかよくわからなかったんです。ウィリたちが舞台裏に引っ込んだ時に誰かが、なんか奇妙だったわねと言って・・・その瞬間、''ブルーエン! ブルーエン! 準備して! '' という呼び声が耳に入ったんです。ステージに出る支度のために私の周りに大勢の人が集まってきて・・・わさわさとした状況でした。
Q:この公演のアルブレヒト役はマチュー・ガニオでした。彼とはおろか誰ともリハーサルをしていないのに、第二幕のステージを途中から踊り終えたのですね。
A:アデュー公演の時の怪我という事態に舞台裏で人々は驚き、悲しみ、がっかり・・・。その間も、ステージでは公演が進められ、オーケストラも演奏を続けていていました。舞台裏が大騒ぎだったので、舞台に出た時に静けさに包まれたおかげで心が落ち着きました。
Q:踊り終わった時はどのような状態でしたか。
A:大きな感動がありました。ストレスはあったけれど、踊っている間、冷静さを保つことに成功したのですから。でも、終わった瞬間にストレスに一気に襲われました。代役の私がこの状況を乗り切ることができたことに対しては、良い反応がありました。ポジティブな感動がある一方で、アリスに対して悲しみや無念さがあってとても特殊な気持ちでした。翌日はマチネで収穫のパ・ド・ドゥを踊ることになっていたので、その晩はあまりよく眠れませんでした。
photo:Julien Benhamou
Q:2024年5月に正式に初役で踊った時にコーチとリハーサルし、ジゼル役や作品そのものについて新たに発見したことがありましたか。
A:入団以来、コール・ド・バレエで何度も踊っている作品です。この時、本当に初役で踊ったので大きな喜びがありました。このバレエは他の作品に比べて、役の解釈に大きな自由が残されているのです。どちらかというとストーリーはシンプルですね。それだけに、いくつも視点が生まれ、ダンサーたちが各人の解釈をもたらすことができます。例えば第一幕ならジゼルの恋心にアクセントを置く、心臓が止まることにことにアクセントを置くというようなことや、第二幕なら亡霊なのか、あるいはアルブレヒトのヴィジョンなのか・・・というように。昨年の公演で私はいくつかを試してみて、それによってこの役を再び踊りたいという欲が生まれました。それは他のことを試したり、試したことにより念を入れたい、ということからです。こうした感覚が他のバレエ以上に得られる作品なんです。『ジゼル』というのは年齢を経ても、発見が終わらないバレエだと思っています。私のアデュー公演にですか? それはないとも言えないですが、それはその時を楽しみに。
Q:『ジゼル』は1841年に初演された古い作品ですが、今も踊り続けられています。
A:オペラ座バレエ団にとって、これは他の作品以上にDNAの作品。ガルニエ宮で踊られる『ジゼル』は、クラシックダンスの極地だと思います。例えばマリインスキー劇場と『白鳥の湖』というように。この作品はコール・ド・バレエの仕事も素晴らしい。私はウィリ、収穫のパ・ド・ドゥ、ジゼルの友達・・・といろいろ踊り、主役のジゼルを踊っています。繰り返し上演されるので、みんなの身体に残り、カンパニーにおける進化を記すものなのです。私だけでなく、大勢が少しづついろいろな役を踊っていると思います。
Q:狂気のシーンについてはどのように考えましたか。
A:先ほど語ったようにバレエ作品のいろいろな場所に自由がありますが、特にこのシーンですね。自分がしていることに確信がある必要があります。そうでないと観客にはわかってしまいますから。クラシック・バレエの作品としては特殊で、コンテンポラリーで演劇的なシーン。昨年、私はこの方向で進めました。ダンスを脱構築し、このシーンをダンサーとしてではなく、ジゼルの精神の流れを観客にわかってもらえるように女優として演じました。とても興味深い仕事でした。寒気を感じたり、とか、ちょっとした役に立つジェスチャーがあって・・・。クラシックダンスでは音を立てないように、醜くないようにと常に美しくあろうとして、呼吸も乱さずに。でも、このシーンは反対。足も顔も醜く見えることを恐れてはならず。とても人間的な面を観客が理解できるように、あえて呼吸が荒々しく聞こえるように演じたんです。最前列の人には聞こえたと思います。
Photo: Julien Benhamou
Photo: Julien Benhamou
Q:このシーンの模範としたダンサーはいますか。
A:カルラ・フラッチが踊った映像をみました。とても上手く撮影されていて、顔や感情がよく見えます。この映像がとりわけ気に入ってるのは、とても人間的だからです。このシーンで彼女は全然ダンサーであろうとしていない。それこそが、私がしたいと思ってることなのです。それからエリザベット・モーランのジゼルも。
Q:エリザベット・モーランとは、一緒に仕事をすることが多いのですか。
A:はい。いま日本での公演のために『ジゼル』の稽古を彼女としています。オペラ座で踊る全ての作品で一緒に仕事をするのではないにしても、このように外部で踊ることが決まったら私はすぐに彼女にお願いするんです。昇級コンクールについても、彼女にみてもらっていました。17歳の時からなので、彼女は私のことをよく知っています。とても厳格な人で、信頼できる人です。彼女がダメと言ったらよくないことが確かだし、良いと言ったらうまくできていることが確かなので、私にとって良い尺度となります。何か私から提案した時は、とても正直な答えが返ってきますから信頼できるんです。
Q:昨年の『ジゼル』では、歩き方も農家の娘風になっていました。
A:これも仕事の一部なんです。というのも、ステージで私は貴族的なものを放つ傾向があるので、そう見せないことは簡単ではありません。昨年、ジゼルの第一幕のためにブルジョワっぽくならないように! 農民ぽく! って自分に何度も言い聞かせていたんですよ。また、そうすることによって第二幕めとのコントラストも生まれます。
『眠れる森の美女』
Photographe Agathe Poupeney / OnP
『眠れる森の美女』
Photographe Agathe Poupeney / OnP
Q:『ジゼル』で特に好きな場面はどこでしょうか。
A:どの場面というのではなく、私は第二幕に感じるものがあります。というのは、私はどちらかというと内向的な人間です。全く自分じゃないという役のバレエも好きですけど、この第二幕のようにステージ上で自分自身でいられる作品ってとても珍しい。静かで内向きという面を第二幕は要求しますから、自分自身を私は感じられるのです。これはとても快適なことですね。
Q:アルブレヒトはプレイボーイかどうか。パートナーがどのようにアルブレヒトを演じるのがあなたのジゼルには望ましいですか。
A:意見一致のために、パートナーと話し合うことがとても大切だと私は思っています。ジゼルはナイーブで、初恋は未知のものなのです。彼女がおバカさんに見えてしまうことになったら、それはとても残念です。アルブレヒトが遊び人的に演じられると、ジゼルが彼に恋しているのは純朴ゆえではなく、騙されてる愚かな娘だからとなってしまいます。最初は誘惑のゲームをしているアルブレヒトだけれど、そこに彼女への想いが見えなければならないのです。なぜって彼女は二人の間に何かがあると感じて恋をするのであって、彼の遊びにはまったわけではない・・・このように私は演じたいのです。だからアルブレヒトを演じるダンサーにはそのように演じて欲しいと思っています。彼は抜け出せない状況をコントロールできないだけなのです。昨年、初役で踊るための仕事をしたとき、第一幕はジゼルの視線で、そして第二幕はアルブレヒトの視線で、というように踊りました。こうして仕事をすることで、考えますよね。ジゼルは幽霊なのか、それとも夜の墓場に来て眠りに落ちてしまったアルブレヒトが見るまぼろしなのか・・・。肉体を遊離したように踊りそして時間の流れで徐々にアルブレヒトの目にはより化身となってゆき、彼にはどんどんとリアルになってゆく。リアルなのかアンリアルなのか、見ている観客がこの疑問に包まれるようにしておきたいのです。それって詩的だと思います。
『シルヴィア』Photographe Yonathan Kellerman/ OnP
Q:日本でのパートナーはアンドレア・サーリですね。
A:彼とは今『シルヴィア』で一緒の舞台に立っています。私がシルヴィアで彼はオリオン役。学校時代に私たちは一緒だったので、互いによく知っている関係です。カンパニーに入団し、韓国ツアーの時に私たち二人が『ジゼル』の代役でした。だからこの時に二人でこの作品にはすでに取り組んでいるのです。
Q:『シルヴィア』ではマニュエル・ルグリとどのように仕事をしましたか。
A:継承の仕事をすでに多く手掛けている人だということが彼には感じられました。そして、それがとても好きだということも。溢れるエネルギーの持ち主で最初はびっくりしました。でも、『シルヴィア』は女性の主役が多く踊る作品で肉体的にとてもハードなので、彼のエネエルギーにとても助けられたんです。リハーサル・スタジオで私たちが疲れていようがいまいが、彼はチョイスをくれません。でも、彼がそのエネルギーを私たちに伝えてくれるおかげで、私たちには活力が出るんです。素晴らしいコーチで、若い世代への継承に意欲を燃やしています。ビデオでは見たことがあっても私は彼のダンサー時代を知りません。最初は威圧されてしまいましたけど、すぐに彼はリラックスさせてくれました。決してジャッジをしない人。私から何かを試してうまくゆかなかったという恐れが初めはあって、少々怖かった。でも、反対で、上手くゆかないことがあっても私たちを安心させてくれ、いつも解決策を見つけられて・・・。彼の仕事の進め方はとても気にいるものでとても快適でした。彼はリハーサルスタジオですぐに立ち上がって、我々と一緒に踊って同じようにエネルギーを消費して・・・同等の関係となり、それによってダンサーはより思い切ってできるという大きな自由が生まれます。我々があえてしないことを引き出してくれるんですね、彼は。我々と一緒に仕事をしようという姿勢で、素晴らしいです。スタジオで正面に座ってジャッジとまでは言わないにしても、リハーサルコーチの姿勢が ''待ってます'' というものだと、そうはなりません。彼と一緒に仕事をできたのは幸運だったと言えますね。それにエトワールという段階にいると、コーチが多くをもたらしてくれることが大切なんです。彼には私たちの舞台に期待していることが感じられ、それはエトワールのレヴェルの仕事をしなければというプレッシャーになります。私たちができることの最大へとプッシュしてくれるコーチを得ることは大切です。私は任命以来、こうしたケースを他にも得られているんです。クロード・ドゥ・ビュルピアンも私にとって大事な存在。『白鳥の湖』『眠れる森の美女』そして『シルヴィア』でも、彼女は単にバレエを学ばせるというだけでなく、キャリアにおいてダンサーとして進歩できるようにと人間的にもより添ってくれるのです。
『シルヴィア』
Photographe Yonathan Kellerman/ OnP
『シルヴィア』
Photographe Yonathan Kellerman/ OnP
Q:2024年に英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパル、マルセリーノ・サンベと『リーズの結婚』を踊ってエトワールに任命されました。
A:リハーサルをマチアス(・エイマン)と始めてたのですが、彼が降板してしまい・・・。それからしばらくは一人で稽古を続けてましたが、マルセリーノと踊ることになったのでロンドンに行きました。彼とはごく自然に理解し合える関係が生まれ、喜ばしいことでした。
『リーズの結婚』Photographe Benoite Fanton/ OnP
Q:『リーズの結婚』が創作された英国ロイヤル・バレエ団のダンサーとこの作品を踊れるのはチャンスでしたね。この時に任命について頭をかすめましたか。
A:いいえ、過去にゲストダンサーと踊るという特別な状況で任命されたケースがないので、それは思いませんでした。その時すでに次の『ジゼル』のジゼルに配役されていることががわかっていたので、あ、もしかするとするとここであるのかもしれないなあ、と・・・。そんなわけで『リーズの結婚』での任命は思いがけないことだったので、びっくりしました。この作品を踊るのはとても好きでした。内向的な私がこのように自分とは全然違う役も舞台でできるのだということを見せる機会となり、そのことも任命を促す要素になったのかもしれませんね。マルセリーノと踊るのは最高でした。フレデリック・アシュトンがロイヤル・バレエ団のために振付けたバレエなのでバレエ団のDNA 。それを現地で稽古できた上、過去に踊ったダンサーに習うことができ、こうして任命で終わったのは最高です。
Q:来シーズンのプログラムはあなたが踊りたい作品が多いのではないでしょうか。
A:私が何を踊るかはわからないのですが、踊りたいと思う作品ばかりで素晴らしいシーズンです。まだこの先16年あるので、あまり欲張りすぎないようにしないと、と思っています。シーズン開幕作品の『ジゼル』以外は踊ったことのないものばかり。今シーズンはフォーサイスの『Blake Works I』、『マイヤリング』のマリー役、『眠れる森の美女』、『シルヴィア』と配役される作品のどれもが初めてでした。毎回が学びと身体への適応という仕事なので、再演の作品に比べるとハードなんです。オペラ座のレパートリーは幅広いので、1シーズンが再演ものばかりということは珍しく、必ず新しい作品が組み込まれます。ダンサーには、初役と再演のバランスが取れてることが必要なんです。来シーズンのプログラムには、私がいつか必ず踊りたいと願っている作品リストの中の『椿姫』と『ロメオとジュリエット』が含まれています。でも、ほぼ同時に上演されるので両方は踊れないのです。『椿姫』は創作したノイマイヤーがダンサーを選ぶでしょうし、それに過去にすでに踊ってるダンサーのプライオリティもありますね。『椿姫』のマルグリットは年齢を重ね経験を積むことで面白くなる役の1つだと思うので、今回ではなくもっと後で踊ることになっても悔いはありません。『ラ・バヤデール』ではすでにガムザッティ役を踊っています。これは好きな役でしたけど、私の感性からするとニキヤを踊れたら、大きな喜びが得られることでっしょう。
『リーズの結婚』
Photographe Benoite Fanton/ OnP
「マイヤリング」
Photographe Maria-Helena Buckley / OnP
Q:日本の舞台で踊るのは、今回の公演が初めてではないですね。
A:私は学校時代には来日ツアーがなく、初めて日本に行ったのは2020年の『ジゼル』と『オネーギン』の時。新型コロナ禍の直前ですね。最近では2024年の『白鳥の湖』。パ・ド・トロワを踊りました。日本は好きな国の1つで、2年前に夏のガラで来日した時には公演後10日間残って旅をしたんですよ。屋久島にゆくつもりだったのだけれど台風で行けず、京都や直島や日本アルプスなどあちこちと。日本での買い物ですか? 私は文房具が好きなんです。それで、東京文化会館からもそう遠くないカキモリという店で買い物をします。インクや紙など種類豊富なんですよ。それから、スイーツも毎回持ち帰ります。パリにない味のキットカットや、キノコの形をしたチョコレートとか・・・。和食が大好きなのですが、パリでお寿司を食べるとがっかりしてしまいます。だから日本で食べる機会を心待ちしています。
牧阿佐美バレヱ団『ジゼル』(全2幕)
日時:
6月14日(土)13:30開演(ブルーエン・バティストーニ/アンドレア・サーリ)/18:00開演(青山季可/清瀧千晴)
6月15日(日)13:30開演(ブルーエン・バティストーニ/アンドレア・サーリ)
会場:東京文化会館 大ホール
詳細:
https://www.chacott-jp.com/news/stage/information/detail038957.html
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