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●アメリカン・バレエ・シアター(ABT)

 10月19日から11月6日まで、ニューヨーク・シティー・センターにて、毎年恒例のABTの公演が行われています。これは、普段のABTの、バレエ作品の公演と違って、様々なコンテンポラリーの振付家の作品を、小品集で観ることが出来るものです。ABTのダンサーたちは、技術的にも世界水準のトップの人たちばかりなので、同じ振付でもコンテンポラリーのダンサーたちよりも表現力に余裕があって豊かなものが多いので、見応えがあります。ABTのダンサーたちは、コンテンポラリーの振付でも、とても軽々と踊っていたので、さすがだなと感心しました。

ABTのダンサーたちは、普段からの練習の量が、まず根本的に違いますね。アンヘル・コレーラのインタビューの時に彼から聞いて驚きましたが、毎日毎日、朝10時から夜7時まで、いつも練習が詰まっているとのことです。シーズンオフは週2日休みで、公演中は週1回休みで練習はいつもどおりのうえに、公演でも踊っているそうです。他のコンテンポラリーのダンサーたちに聞いたら、コンテンポラリーの人たちはそこまで怒涛のように練習していないとのことです。クラシック・バレエは、コンテンポラリーに比べて、もっと練習の量を積まなければ、踊れないものです。やはり、世界水準レベルのダンスの実力を保つためには、練習の量も重要なのですね。
この日の上演作品は、小品集で、3作品です。まず最初のペーター・クアルツ振付の『カレイドスコープ』は、クラシック・バレエでした。水色、薄紫の美しいチュチュで、大勢のバレリーナたちが踊っていて、美しかったです。サラ・レイン、エルマン・コルネホ、ヴェロニカ・パート、マキシム・ベロセルコフスキーたちが踊りました。カジヤ・ユリコさんが出演していて、4人の踊りの中で踊っていたので、目立っていました。エルマンは、とてもキレのある、身軽で素早い踊りをしていて、目立っていました。まだ若手なので、これからもっと注目されていくことと思います。

「カレイドスコープ」


「ロデオ」
マーク・モリス振付の『ゴング』は、女性たちはトウシューズで踊りました。彼のもともとの振付は、脇を閉じた動きのものなのですが、ABTのバレリーナたちはいつものくせなのか、脇を明け気味のアンオウのまま、踊っていた人が数人いました。ジュリー・ケント、ステラ・アブレラ、ミスティー・コープランド、カリン・エリスウェンツ、マリア・リチェットたちが踊っていました。これにも、カジヤ・ユリコさんが出演していました。衣装は、パステルカラー中心の、レオタードとタイツでした。

アグネス・デ・ミル振付の『ロデオ』は、ミュージカル風の作品でした。衣装は、男性たちがカウボーイの格好と、ロングでフリフリのワンピースの女の子たちでした。振付はバレエの要素は全く無くて、フォークダンスやタップダンス少々のもので、普段のABT公演のものと全く違いました。演劇の要素の方が強かった作品です。