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守屋光嗣 text by Koji Moriya 
[2006.05.10]

ロイヤル・バレエの2006/07シーズンのプログラム発表

 3月下旬に、ロイヤル・バレエの2006/07シーズンのプログラムが発表された。今シーズンに引き続き、カンパニー創立75周年を記念するプログラムが注目を引く。

10/5~16ストラヴィンスキー『ヴァイオリン・コンチェルト』/『ヴォランタリーズ』/『シンフォニエッタ』(ロイヤル・オペラ芸術監督のアントニオ・パッパーノが指揮の予定)
10/13~11/4『コッペリア』
10/28~12/20『眠れる森の美女』
11/17~29『フォー・テンペラメンツ』/クリストファー・ウィールドン新作/ウェイン・マクレガー新作
12/13~1/13『くるみ割り人形』
1/15~2/7『ラプソディー 』/『ラ・シルフィード』
1/17~20『ナポリ』(ディベルティスメント)/『ラ・シルフィード』
2/4~2/27『白鳥の湖』
3/5~24『アポロ』/アリスティアー・マリオット新作/『テーマとヴァリエーション』
3/16~4/10『オネーギン』
4/9~5/7『マイヤリンク』
4/26~5/9『La Fin du Jour』/『七つの大罪』(ウィリアム・タケット新作)/『Pierrot Lunaire』
5/12~6/1『白鳥の湖』
6/2~8『チェック・メイト』/『シンフォニック・ヴァリエーションズ』/『大地の歌』


創立75周年記念公演は、『コッペリア』、『眠れる森の美女』、11月のミックス・ビル、そしてシーズ ン最後のミックス・ビル。11月のミックス・ビル以外は、カンパニーの歴史の中で重要な位置をしめる演目ばかり。特に、シーズンの締めくくりに、ヴァロ ワ、アシュトン、マクミランを集めている所に今でもこの3人の振付がカンパニーにとっていかに大事なものかを物語っている。

世界初演の4作品が登場。最近、新作バレエに恵まれない印象のロイヤル・バレエだが、来シーズン一気に4作品の世界初演を予定している。4人とも既にカ ンパニーに振付けている。注目を集めそうなのは、ウィールドンとマックレガーだろうか。ちなみに、この二つの新作を含むミックス・ビルのチケットは格段に お手ごろ価格。

この他、チャイコフスキー3大バレエが1シーズン中に上演されるという驚きもある。また、リンベリー・シアターでの3作の再演を含めて、ウィリアム・タケットの作品が4作上演されるのは、彼のファンにとってはどれを見にロンドンに来るべきか悩ましい所だろう。
一方で、過去2シーズン、多くの観客を魅了し、カンパニーを上昇気流に乗せたフレデリック・アシュトンの作品がたった2演目しかなく、バランシンが4作と いうのは極端すぎるように思う。さらに、ここ数年、カンパニーを引っ張ってきたダーシー・バッセル、リアン・ベンジャミン、吉田都といった経験豊かなダン サーがどれだけ全幕に起用されるのかが不透明という状況は、多大な貢献をしてきた彼らに誠実でない印象をもってしまうのだが。ありきたりの言い方をすれ ば、ある時代の終焉を感じさせるプログラムのようにも感じられる。

http://info.royaloperahouse.org/News/Index.cfm?ccs=971
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