ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2007.10.10]
From Osaka -大阪-

ISバレエ・アカデミアのリサイタル、チャイコフスキー三大バレエ誕生物語

 泉ポールと下森瑞が主宰するISバレエ・アカデミアのリサイタル。小さな子供たちも出演する発表会、子供たちへの愛情が伝わってくる演目が多くほのぼのと観ることができた。
 まず、はじめの演目は『IS天使たちのごあいさつ』。やっと歩けるくらいの小さな子たちが、ひとりずつアナウンスで名前を呼ばれて、前に出てパフォーマンス。きっと、良い思い出になることだろう。続いては『コッペリア』からの抜粋、戦いの踊りで男の子が6人いるのは心強い。グラン・パ・ド・ドゥを踊ったのは大久保彩香とアンドリュー・エルフィンストン。大久保彩香のバロネはとても美しく安定感があり、全体に品もあって良い感じ。ゲストのアンドリューも最近ますます踊りがよくなってきた。
 2部の『シンフォニー・イン・C』は、ジョルジュ・ビゼーの曲に泉ポールが振付。大久保春香と細山田愛美、ジャーミー・ネースミス、アンドリュー・エルフィンストンを中心に、実力ある踊り手たちで。紺のチュチュで形式美をしっかりと観せてくれ、コール・ド・バレエを含め全体に表現力もあり、発表会で観ることができるのはもうけものと言ったレベル。

『コッペリア』
大久保彩香、アンドリュー・エルフィンストン
『シンフォニー・イン・C』

 そしてラスト3部は、チャイコフスキー三大バレエ誕生物語「ありがとう、ぺーチャおじさん」チャイコフスキーのバレエ曲を組み合わせ、下森瑞が構成、演出、振付。小さな子供たちが、オデットやオディール、王子やリラ、オーロラ、クララ、金平糖などお馴染みの衣裳で絵のように登場するのは、なんとも言えず可愛い。チャイコフスキー役は泉ポールで、さすがによく似合っている。
 7人の音符の精を効果的に使い、ワルツやポロネーズなどの群舞も組み合わせて作られたこの作品。バレエが大好きな子供たちへの何よりのプレゼントだったのではないだろうか。

「ありがとう、ペーチャおじさん」
(9月2日、兵庫県立芸術文化センター大ホール)