ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2012.05.10]
From Osaka -大阪-

抽象性も織り込んだ表現を見せた桧垣バレエ団『椿姫』

演出・振付:小西裕紀子『椿姫』
桧垣バレエ団
osaka1205d_01.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)

桧垣バレエ団の今回の演目は『椿姫』。2010年1月にポーランドのクラコウ・オペラ劇場で上演したものを日本で観せる公演だ。2幕構成で2時間弱と比較的コンパクトで、マルグリッドが病に苦しむ終盤には白い仮面の人々が死神のように登場するなど、抽象的なダンスで見せる工夫も感じられた。また、上演された文化パルク城陽プラムホールは、オーケストラピットのない劇場なのだが、前方の客席をつぶして京都市交響楽団(関谷弘志指揮)が演奏。客席から、演奏者を観ようと思えば目に入る位置でのオーケストラというのが、意外に良い雰囲気を醸し出していて、この作品には合っているように思えた。また、聴き入って引き込まれる良い演奏だったのも嬉しい。
そしてダンサーの踊りだが、アルマン役の田中英幸は調子が悪かったのか、男性のパの美しさを見せきれていないように思えたのが少々心残り、マルグリッドの小西裕紀子は、大技よりも繊細な動きを多用した振付で、さすがにベテランだからこそ出せる細かな心情を丁寧に表現していた。
また、デュバル役のセルゲイ・サボチェンコや社交界のカップルたちの中心になって踊った楠本理江香といったゲストダンサーが、脇で作品を引き締めて舞台をまとまったものにしていたのも印象に残った。 
(2012年3月29日 文化パルク城陽プラムホール)

osaka1205d_02.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1205d_03.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1205d_04.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1205d_05.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)
osaka1205d_06.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪) osaka1205d_07.jpg 撮影:岡村昌夫(テス大阪)