ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2011.07.11]
From Nagoya -名古屋-

将来性を感じさせた左右木茉琳と森川礼央、田川陽子バレエアカデミー

振付:堀登『ディヴェルティメント』左右木健一『グラズノフ・パ・ド・ドゥ』貞松正一郎『パリの喜び』他
田川陽子バレエアカデミー

英国ロイヤル・バレエスクール留学を経てドイツのゲルセンキーシェン州立劇場で活躍した経歴を持つ田川陽子が、日本に戻って'97年に開校した田川陽子バレエアカデミーの舞台を、今回初めて観た。
Part 1幕開けの『ラ・フィーユ・マル・ガルデ』より抜粋は、完全かぶりものの少女たちのニワトリの可愛らしいシーンから始まり、ほどよくコンパクトにまとまっている。リーズ役の菰田いずみは、優しい雰囲気で素直な踊りが良く、関西からのゲストでコーラス役の金子俊介の上達も感じられたのが嬉しい。
Part 2のコンサート、佐久間結子と貞松正一郎の『ラ・シルフィード』よりパ・ド・ドゥは、ていねいな足運びと歌うような踊りが2人とも良く、堀登振付で綾田真子、岡山結衣、古山かおる、佐久間結子、長谷川碧生が踊った『ディヴェルティメント』は黒子も登場するコミカルなダンスで楽しめたし、菰田いづみ、豊田真里、溝上綾乃、佐野和輝の『Green Forest』では、実力あるダンサーが揃っていることが分かった。なかでもこの部で印象に残ったのは、11歳と12歳のカップル、左右木茉琳と森川礼央による『グラズノフ・パ・ド・ドゥ』(振付:左右木健一)。レオタードのみで踊るコンテンポラリー・ダンスで、男性の誘いにつれなくする女性が時には満面の笑顔を見せ、また時にはひっぱたき、けれどラストは優しい笑顔で手を取る。こんなダンスを、こんな年齢の少女と少年が踊っていることにまず驚くが、動きが美しいのはもちろん、細かな表情の変化が内面から出ていることが感じられ、本当に将来が楽しみな2人だと心から思った。
ぜひ、これからも努力を惜しまず伸びていってほしいと思う。森川礼央は他に堀登振付の『ひとり』をソロで踊るなど多くの作品に出演していたが、どれも表情豊かに良い踊りを観せてくれた。
ラストPart 3は、貞松正一郎振付の『パリの喜び』。清純な花売り娘を踊る長谷川碧生を中心に、大人クラスの方々までが活躍する作品、楽しくてホロッとさせる優しさを持つ振付で心が温まるような気がした。
(2011年5月29日 名古屋市青少年文化センター)

nagoya1107a03.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪) nagoya1107a04.jpg 撮影:正路隆文(テス大阪)
nagoya1107a07.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪) nagoya1107a08.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪)
nagoya1107a09.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪) nagoya1107a12.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪)

撮影:古都栄二・正路隆文(テス大阪)
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