ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2008.11.10]
From Osaka -大阪-

実験的アーティスト集団Alphact第5回公演『机上の人々』

 大柴拓磨がプロデュースし、さまざまなタイプのダンス、演劇、美術、音楽に携わるジャンルを超えた仲間たちとともに創るコラボレーション企画ART LIVEの第5弾。『机上の人々』は、昨年夏、東京の吉祥寺シアターで公演されたものを新たなメンバーや楽曲を加えてリメイクしたもの。
 京都、三条御幸町角にある、レトロでおしゃれな1928ビルにあるスペース、ART COMPLEX1928で行われ、そのビルの雰囲気も彼らの個性を持ったおしゃれさに良くあっているように感じられた。
 舞台上には外向き対称に置かれたモノトーンの大きな馬の絵。ダンサーたちもモノトーンの衣装が主ーーしかしそうでありながら、大柴の衣装などはフリルふんだんで、男性ながらこういうものが着こなせるのはさすがにチャーミングとあらためて。彼のフランス・メソッドを活かした滑らかで優雅な動きにもあっていた。俳優・朝平陽子は和服をアレンジしたようなカラフルな衣装、その彼女がスケッチブックを持ち、「理屈っぽい人がいます──」などから始まる言葉を話すのに合わせ、ダンサーが動く、色んなシーンに移り変わりながら、役者とダンサー、ダンサーどうしの関係性のおもしろさ、観客も同じ空間にいて空気感を味わえるからこそのおもしろさがじんわりと伝わってくる。
 最後のシーンでは、2頭の馬は向かい合わせに、真ん中にハートが光ってFin。優しい後味を残して会場をあとにした──この人たちの舞台は、前回も優しい気分にさせてくれた。きっと創り手たち、出演者たちの繊細さが、そんな味を出しているのだろう。
(2008年9月23日昼 ART COMPLEX1928)