ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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桜井多佳子 text by Takako Sakurai 
[2008.07.10]
From Osaka -大阪-

法村珠里がオーロラ姫で主役デビュー~法村友井バレエ団『眠れる森の美女』

 団長・法村牧緒とプリマ宮本東代子の長女で、全国で活躍するダンサー法村圭緒の妹。まさに法村ファミリーのプリンセス、法村珠里の本格的な初の主役公演となった。


 ベテラン・プリマでも、そのイントロを聞きながら身がすくむという第一幕の登場も、満面に笑顔を浮かべ難なくこなし、第2幕では表情を抑え、王子が見る「幻」であることを納得させた。第3幕では、アンドリアン・ファジェーエフ(マリインスキー・バレエ)のエスコートを受け、幸せそうに踊っていた。


 王子役が似合う兄、圭緒は、今回は芸術監督・演出振付にまわって妹をサポート。ロシア留学時代から親交のあるファジーエフを招いたのも圭緒の考えだという。圭緒の妹として以前から珠里を知るファジェーエフは、兄妹の信頼に応え素晴らしい演技をみせていた。さらに王妃役、宮本東代子、圭緒夫人の堤本麻起子のリラの精も、珠里を優しく見守っていた。カラボス役のマシモ・アクリは悪役ながら、独自のエレガンスを保った演技で、ある意味、やはり珠里を盛り立てていた。第2幕のコール・ドは美しく、第3幕では、室尾由紀子(フロリナ王女)、高田万里(シンデレラ)、上田麻子(宝石の踊り)らが、プロフェッショナルな演技を見せていた。


 なんといってもオーロラ姫は難役ゆえに課題もいくつか残したが、法村珠里の本格的な主役デビューは成功。カーテン・コールの客席からの大きな拍手は、おめでとうの声だろう。堤俊作指揮、関西フィルハーモニー管弦楽団演奏。
(2008年6月14日、フェスティバルホール)