ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

From Osaka Nagoya <大阪・名古屋>: 最新の記事

From Osaka Nagoya <大阪・名古屋>: 月別アーカイブ

すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2008.06.10]
From Osaka -大阪-

クィーンズランドバレエ日本初公演『リトル・マーメイド』

 大阪府ーオーストラリア・クィーンズランド州友好交流都市20周年、神戸市ーブリスベン市姉妹都市友好記念ということで、大阪と神戸だけで行われたクィーンズランド・バレエ公演。芸術監督は元ハンブルク・バレエのフランソワ・クラウスで、今回上演された『リトル・マーメイド』は彼の作品。
 誰もがよく知るアンデルセンの童話『人魚姫』、ストーリーは、基本的に昔読んだ絵本の通り。1幕では海の中を舞台に脚を使えない人魚たち(パンタロン型の衣装で、脚を揃えることで尾ひれに見えるように工夫されている)や海の生き物が踊り、2幕は王子の宮殿を中心にさまざまな踊りが繰り広げられる。
 主役のリトル・マーメイドを踊ったのは、レイチェル・ウォルシュ、王子をネイサン・スキクルナ、王女をレニー・フォン・シュタイン、海の魔女はキーアン・ラングドン。
 1幕で、黒子のように真っ黒なタイツに身を包んだ男性が人魚たちをリフトして、海を泳ぐように見せるなど、ちょっと日本の舞台芸術を思わせるような所があったのが不思議な気分。2幕では、リトル・マーメイドの悲しい心情や、清らかな心も伝わり、水を表す群舞に迫力もあり、一定レベル以上の実力を持つカンパニーであることが感じられた。
 音楽に「G線上のアリア」など比較的ポピュラーなものを多く使うなどしており、ストーリーと合わせても、子どもとともに楽しむ舞台として特に良いのではないかという気がした。


(4月5日昼夜 NHK大阪ホール、8日 神戸国際会館こくさいホール)
 ※写真はクィーンズランドでの舞台より