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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2005.06.10]
From Osaka -大阪-

●第18回こうべ全国洋舞コンクール「クラシック部門」

女性ジュニア1部、2部に準決選を新設、よりレベルが高く、見応えのある決選に

 GWに盛大に開催された「こうべ全国洋舞コンクール」。出場者数は昨年よりさらに増え、全部門で1,410名。新しい試みとして、今年から女性ジュニア1部、2部の準決選が行われた。

 年々、このコンクールの参加者は増えており、昨年で、女性ジュニア1部、2部を合わせて903名の参加、その中で決選に残ったのが164名。今年は974名の参加者の内237名が準決選に進み、決選に64名。準決選というもう1つのステップがあることで、微妙なレベルの参加者にとって、自分のレベル(その日の出来不出来、コンクールの運、不運があるのはもちろんとして)を確認しやすくなったというメリットや、準決選という舞台経験を積むメリットがあったと思える。
 同時に観る側にとっても、結果的に決選出場者の人数が減ったことで、時間が大幅に短縮され、レベルが高く、とても見応えのある決選になった。

 さすがに今年の決選に残った参加者は粒ぞろい。特に女性ジュニア2部を観ていると、予選ではとまどいを持った踊りの子も多々いたのだが、決選は全員がスタイルも技術も高レベルで揃っていた。楽しめたのはもちろんではあるものの、この年齢で完成しすぎではないかという懸念が起きてしまうくらいだった。
 このコンクールの特色である男子の部も96名の参加。年々レベルも上がってきており、予選から大きな盛り上がり。
 決選日は大盛況、観客席は満員だった。
 
 以下に各部門の1位を紹介する。
(順位詳細は、こうべ全国洋舞コンクールHP参照 http://www.kabocha.to/ ̄mYna/dance/


【女性ジュニア2部1位】
相原 舞 <くるみ割り人形>より金平糖のVa. ユミクラシックバレエスタジオ
 足の甲がとても美しい。東京新聞コンクールで3位など、他のコンクールでも受賞歴がある。


【女性ジュニア1部1位】
福井 かおり <ドン・キホーテ>よりキトリのVa. 徳島バレエ研究所
 アチュチュード・ターンも3周きれいに決めての受賞。昨年も同じキトリのヴァリエーションで出場したが、入賞にこぎ着けなかった。1年間の努力が光る。

【女性シニア1位】
植村 麻衣子 <白鳥の湖>より黒鳥のVa. 塚本洋子バレエ団
 15歳の時にローザンヌ・コンクールでスカラシップを得て、マルセイユ・バレエ学校に留学していた彼女。ローラン・プティもいる時代のマルセイユで、元プリマのドミニク・カルフーニに学んだ。現在は22歳。
 大きく動き、テクニックもあるダンサー。オディールを、強くセクシーな華やかさを持って魅せてくれた。


相原 舞

福井 かおり

植村 麻衣子

【男性ジュニア2部1位】
木村 琢馬 <白鳥の湖>より王子のVa. ISバレエ・アカデミア 泉・下森バレエ団
 王子が似合う品のある少年。「コンクールに出ると自分も成長出来るし、コンクールが好き」と伸び伸びと話してくれた。

【男性ジュニア1部1位】
上田 尚弘 <パキータ >よりVa. ケイ・バレエスタジオ
 笑顔が溌剌として舞台に誘い込んでくれる。きれいなバッチュや回転からの着地の決まり方が印象的。「先生から色々注意されます。いつも失敗ばかりですけど、将来はプロダンサーになりたい」とイキイキと語った。

【男性シニア1位】
青木 崇 <ドン・キホーテ>よりバジルのVa. 大阪バレエカンパニー
 ワガノワ・バレエ学校に留学後、リトアニアのバレエ団でプロのソリストとして踊っていた青木崇。ワガノワ・バレエ学校で知り合ったロシア人バレリーナの奥さまと共に、日本に帰って来ている。
 空中のバッチュは大きく、全体的にダイナミックでありつつ、品もきちんと備えている。スケールの大きさを感じた。今後、海外のコンクールにも挑戦してみたいと抱負を話してくれた。


木村 琢馬

上田 尚弘

青木 崇

(クラシック予選:5月1日、3日、4日、準決選:5月4日、決選:5月5日 神戸文化ホール
※写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。