ワールドレポート／ヴァルナ

香月 圭　text by Kei Kazuki

国際バレエコンクールの中で最も古い歴史を誇るヴァルナ国際バレエコンクール第28回大会が2018年7月15日開幕した。このコンクールは隔年開催でモスクワ、アメリカのジャクソンと並び三大主要コンクールの一つに数えられる。これまでギエム、マラーホフ、バリシニコフ、パトリック・デュポン、森下洋子、ウラジーミル・ワシーリエフなどバレエ界のスターを多数輩出してきた。
ヴァルナは黒海に面するブルガリアの保養地として知られ、野外で行われるコンクールの舞台は植物の緑に彩られ、独特の雰囲気を醸し出している。

今回は34カ国から149名がエントリーし、20歳〜26歳のシニア・グループ90名、15〜19歳のジュニア・グループ59名、日本出身の参加者はシニア13名、ジュニア11名の24名となっている。
今年の審査員はウラジーミル・ワシーリエフ（1964年第1回大会グランプリ）を審査委員長として、ニース・バレエ芸術監督エリック・ヴ＝アン（1980年第10回大会ジュニア第2位）やウラジオストク・マリインスキー沿海州劇場バレエ主席バレエ・マスター、エルダール・アリーエフ、バレエ シャンブルウェスト総監督の今村博明などが任に当たる。
7月15〜19日の第一次審査はクラシック、7月21〜24日の二次審査はコンテンポラリー、7月26、27日の三次審査ではクラシックとコンテンポラリー、7月29日は授賞式と今大会の受賞者およびファイナリストたちによるガラ・コンサート、7月30日は「異なる世代との出会い」と題して、今大会の受賞者およびファイナリストたちと過去の受賞者たちが競演するスーパー・ガラ・コンサートが予定されている。
参加者たちが晴れの舞台で日頃の練習の成果が発揮できることを祈念している。