山本庸督振付でシンデレラを浅野真奈、王子を大巻雄矢が踊り少女の夢の世界へ、Y.S.BALLET COMPANY

ワールドレポート/大阪・名古屋

すずな あつこ Text by Atsuko Suzuna

Y.S.BALLET COMPANY

『シンデレラ』山本庸督:振付

山本紗内恵率いるY.S.バレエカンパニーの18回目の公演。このカンパニーの第1回、旗揚げ公演も『シンデレラ』だった。大寺資二振付でシンデレラを佐藤絵理、王子を山本庸督が踊った。10周年記念公演では、やはり『シンデレラ』を上演、旗揚げで王子だった山本庸督が振付けた。今回は、その山本庸督版の再演となる。『シンデレラ』は、そんなふうに、このカンパニーがとても大切にしている演目だ。ちなみに、今回シンデレラ役を踊った浅野真奈は、18年前の旗揚げでは、小さなネズミの役で出演していたのだという。

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シンデレラ:浅野真奈
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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ダンス教師:待山貴俊、義姉:田中佐季、義妹:田之畑美祐、シンデレラ:浅野真奈
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

プロローグとして、小さなシンデレラの実母が亡くなったお葬式が行われるところからバレエが始まる。やがて、父は新しい家族を迎える、継母とシンデレラより少し大きな少女2人。そして、次には父のお葬式......こうして見せられることで、シンデレラの境遇が分かりやすく伝わる演出。

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シンデレラ:浅野真奈、王子:大巻雄矢
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

シンデレラ役の浅野は、やさしい雰囲気でクセのない踊り、自然に物語に引き込んでくれた。継母の髙井香織、義姉の田中佐季、義妹の田之畑美祐は、ことさら醜い化粧をしている訳ではないが、性格や行いの醜さが強調される演出。目を引いたのは、脇を固めたダンス教師の待山貴俊や洋服屋の中井嵩人、木下大輔が、強い個性で作品にアクセントを効かせていたこと。待山のナルシスティックで存在感のあるダンス教師、なんだかオカマチックな中井の洋服屋などの仕草が楽しかった。
老婆が仙女(中浜のぞみ)に変わる時にマントが上方に飛んでいったり、ガラスの靴(美しいトゥシューズ)が空から降りてくるなど、高さを活かした演出も物語に引き込むのに良かったと思う。
また、時の精の三島久美子の、厳しさを感じさせる見栄を切るような迫力も印象的。
そして、王子の大巻雄矢はさすが。この団体出身で、スロベニア国立マリボル歌劇場で主役を重ねる彼は、高テクニックはもちろんだが、チャーミングな魅力が、シンデレラの王子には特に合うとつうくづく思う。道化の山本勝利もやはり、この団体からヨーロッパに翔ばたいたダンサー、他にも複数のダンサーが世界で活躍し、夏に、ここに戻って来ているというのも、嬉しいことだ。

ラスト、王子がシンデレラを見つけ出してからは、粗末な服でのしみじみとしたパ・ド・ドゥを経て、星空のもとでの美しい衣装での踊りまで、幸せなシーンを満喫。少女の夢が詰まった『シンデレラ』だった。
(2026年8月11日 東大阪市文化創造館大ホール)

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シンデレラ:、仙女:中浜のぞみ
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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時の精:三島久美子、シンデレラ:浅野真奈、仙女:中浜のぞみ
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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シンデレラ:浅野真奈、王子:大巻雄矢
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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継母:髙井香織、義姉:田中佐季、義妹:田之畑美祐
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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シンデレラ:浅野真奈
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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シンデレラ:浅野真奈、王子:大巻雄矢
撮影:尾鼻文雄(OfficeObana)

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