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渡辺真弓 text by Mayumi Watanabe 
[2006.02.10]

ニース・バレエ団『シンデレラ』

 年末は、フランスの地方のバレエ団でも、定期的に公演が行われている。南仏のニース・バレエ団で、プロコフィエフ作曲の『シンデレラ』が上演されたのでレポートさせていただく。

 このバレエ団は、10年ほど前、カルティエがディレクターを務めていた頃、マシーンの『春の祭典』や『ゲーテ・パリジェンヌ』、クランコの『オネーギ ン』などを上演するユニークな存在として、欧米のバレエ・ファンの熱い視線を集めていた。その後、1997年よりニース出身で、ユーリ・ヴァモス率いるボ ンやバーゼル、デュッセルドルフの劇場で活躍したマルク・リボーがニース・バレエ団のディレクターとなり、毎年自身の作品をレパートリーに加えながら、新 しいカラーを出している。代表作には、2000年の『ラ・フィユ・マル・ガルデ』、01年の『ロミオとジュリエット』、02年の『シンデレラ』、03年の 『コッペリア』、04年の『カルメン』などがある。

  年末の12月23日から31日まで上演された『シンデレラ』は、リボーと衣裳、装置を担当したディルク・ホファッケルの協力により実現したシンプルで分か りやすい舞台。仙女=シンデレラの母とする演出は、他にも見られるがリボーは、四季の踊りの中でシンデレラの幼少時代、母を亡くした悲しい思い出を描いて いる。振付は、特に奇をてらわず、クラシックのパに、時折り自由なパを加えたもので、シンデレラと王子のアダージョには、リフトやプロムナードが多用さ れ、大変ロマンティック。舞踏会等の群舞は主に5組によって踊られるが、少ない人数を充分生かした構成である。

シンデレラを演じたパウラ・デ・カストロは、手脚のすらりとしたダンサーで、王子のアンドレス・ヘラス・フルトスも端正なテクニックを見せ、絵になるカップル。コール・ド・バレエもプロポーションがそろい水準を見せた