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渡辺真弓 text by Mayumi Watanabe 
[2004.05.10]

特報! マチュー・ガニオが飛び級でエトワールに昇進


  5月20日パリ・オペラ座バスティーユで行われた『ドン・キホーテ』の終演後、バジルを演じたマチュー・ガニオ(20歳)が、エトワールに任命された。マ チュ-は、ご存知の通り、ローラン・プティ・バレエのスターだったドミニク・カルフーニとドゥニ・ガニオを両親にもつバレエ界のサラブレッド。 マルセイユ・バレエ学校から、99年オペラ座バレエ学校に編入し、2001年にオペラ座バレエ団に入団。昨年暮れにスジェに上がったばかりで、 今年1月に、グリゴローヴィチ振付『イワン雷帝』で、クルブスキ-公に抜擢され、大きな注目を集めた。 これは、彼にとってオペラ座での初めてのソロの大役であった。古典の全幕での主演は、今回の『ドン・キホーテ』が初めてで、 エトワールのアニエス・ルテステュをパートナーにノーブルな舞台姿を披露し、大成功を収めた。スジェからプルミエを通り越しての昇進は、76年にお母さん のカルフーニがエトワールに上がった時と全く同じ(現在の総監督であるユーグ・ガルは、当時、リーバーマン総支配人の右腕を務めていたため、親子二代にわ たる飛び級昇進を実現させたことになる)。 飛び級でのエトワール任命は、ほかにヌレエフ時代に、85年のローラン・イレール、86年のマニュエル・ルグリの例があるくらいで、極めて異例のこと。 それだけ、マチュ-に寄せるオペラ座の期待が大きいということだろう。

マチュ-は、このあと、7月1日と5日に、ガルニエで、イザベル・シアラヴォラとラコット版『ラ・シルフィード』に主演。 そのあと、ルグリのグループと一緒に待望の来日を果たす。

<ドン・キホーテ>のマチュー・ガニオ


マチューがエトワールに昇格した
『ドン・キホーテ』のカーテンコール
 『ドン・キホーテ』は、6月3日まで公演中だが、もう一つ昇進があってもおかしくないほど素晴らしい舞台があった。 5月23日のドロテ・ジルベールとエマニュエル・ティボーの顔合わせは、かつてのモニク・ルディエールとパトリック・デュポンのペアをほうふつとさせ、 ジルベ-ルの驚異的なバランスとティボーのパワフルな跳躍技に、興奮した客席から熱狂的な喝采が送られていた。ここにも新たなアイドルが誕生した。
詳しくは、次号のレポートで。