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渡辺真弓 text by Mayumi Watanabe 
[2004.04.10]

パリ・オペラ座 2004ー05シーズン

パリ・オペラ座2004-2005年シーズン・プログラム発表

 来季より、ジェラール・モルティエを総監督に迎えるパリ・オペラ座の新シーズンのプログラムが3月9日発表になった。舞踊監督は、ブリジット・ルフェーヴルが継続するため、従来と大きな変化はないが、コンテンポラリー路線がさらに強まった印象。

まず、配布されたカランドリエに驚く。かつてないほど大版で、演目の内容とは関係なく、前衛ビデオ・ア-ティストによる写真を並べた装丁とデザインは、 まるでヌ-ヴェル・ダンスのメッカ、テアトル・ド・ラ・ヴィルか郊外のボビニー劇場のそれのよう。これは、大きすぎて整理に困るとか、見にくい、説明が分 かりにくい、演目が日付け順に並んでいないので不便等々、常連ファンの間では評判は芳しくない。今の総監督のユーグ・ガルが大衆路線を目指し、オペラ座を 身近なものとするのに成功したのに対し、新体制は、特にオペラの演目や演出家の選定に、どちらかというと万人向けというよりスノッブな傾向が感じられる。 モルティエ新監督は、従来25,000人の定期会員を40,000人に増やそうと意気込んでいるが、どうだろうか。事実、定期会員は指定のセット券の場 合、10%割引になっているものの、単発売りのチケットは10%も値上がり。定期会員を対象とした説明会では、ファンから値上げや配役変更などに対する不 満の声が挙がっていたという。ファンの関心事は、世界中共通といえるようだ。

さて、バレエだけに目を向ければ、ヌレエフのグランド・バレエが復活し、ローラン・プティ特集があるのがファンを喜ばせている。反面、バランシンやロビ ンス、リファールなどのネオ・クラシックが少なくなったのがさびしい。コンテンポラリーの話題は、まずピナ・バウシュの『オルフェオとエウリディーチェ』 が初めてオペラ座のレパートリーに入ること。『公園』『カサノヴァ』に次ぐプレルジョカージュの3作目の委嘱新作もある。このところ斜陽気味のフランス・ ヌ-ヴェル・ダンスに代わって、年々勢いを増しているベルギー勢の登場も注目される。これは、モルティエ監督がベルギー出身であることとも関係しているだ ろう。女流のミシェル・ノワレと客演のアラン・プラテルのカンパニーである。後者は、オペラ座を飛び出し、ピナ・バウシュやキリアンの元で踊っていたラ ファエル・ドゥロネが出演することから、今から話題になっている。
いずれにしても、バレエ公演は配役次第のところがあるので、キャスティングの発表が待たれる。


【ガルニエ】


◆<ベル/ランダー/ロビンス>
ランダー『エチュード』、ベル『ヴェロニク・ドワノー』 新作 、ロビンス『グラス・ピーシズ』
2004 年 9 月 22 、 24 、 25 (昼夜)、 26 、 28 日、 10 月 1 、 2 (昼夜)、 4 、 6 、 7 、 9 日(昼夜)

◆英仏<友好協定>記念ガラ
9月29日

◆プレルジョカージュ『 MC 14/22<ceci est mon corps>』と新作
11月5、7、8、10、11、13(昼夜)、14、15、17、18、20(昼夜)、21日、

◆オペラ座バレエ学校デモンストレーション
12月5、12、16日

◆<ブラウン/フォーサイス/ランスロ>
ランスロ『バッハ組曲』、ブラウンの新作と『グレーシャル・ディーコイ』
フォーサイス『パ./パーツ』
12月17、18、21、23、25、26、28、29、30、31日、

◆客演マース・カニングハム・ダンス・カンパニー
2005 年 1 月 7 、 8 (昼夜)、 9 、 10 、 11 日

◆<リンケ/ノワレ/スコッジ>
ノワレ『 Les Familiers du labyrinthe』新作、リンケの新作 、スコッジ『七つの大罪』
2月3、4、5、7、9、10、12、13、15、16、19、21、24日

◆ 客演カンパニー、 アラン・プラテル『Wolf』
3月17、18、20、21、22、27、28、30、31日、2、4、5日

◆ ベラルビ『嵐が丘』
3月5、7、8、9、12、13、15日

◆オペラ座バレエ学校公演 
J・マルティネズの新作、バランシン『ク?プランの墓』、アヴリーヌ『二羽の鳩』
3月26、29日、4月1、3日

◆ピナ・バウシュ『オルフェオとエウリディーチェ 』新制作
5月30、31日、6月2、3、5、7、8、10、11、13、14、16、17、18、19日

◆ローラン・プティ『アルルの女』『若者と死』 『カルメン』
7月2、4、5、6、7、8、9、11、12、13、15、16日

【バスティーユ】


◆ ヌレエフ『眠れる森の美女』
11月20、25、28、30日
12月1、2、4(昼夜)、6、9、11(AROPガラ)、14、15、16、18、22、24、26、27、29、31日

◆ノイマイヤー『シルヴィア』
2005年3月1、3、7、9、12、18、19、22、27日、4月2日

◆ヌレエフ『シンデレラ』
4月18、19、20、21、22、23、25、26、27、28、29、30日、5月2、3、4日

◆ヌレエフ『ロミオとジュリエット』 
6月25、27、28、29日、7月1、2、5、6、7、9、11、13、14日