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渡辺真弓 text by Mayumi Watanabe 
[2006.01.10]

創立20周年のモンテカルロ・バレエ団、マイヨーの新作『夢』を世界初演

 創立20周年を迎えたモンテカルロ・バレエ団が、その記念シリーズの一環として、ジャン=クリストフ・マイヨー振付『夢』を12月27日、グリマルディ・フォーラムで世界初演した。

このバレエは、シェークスピアの『真夏の夜の夢』を原作に、マイヨーが自身のイマジネーションを駆使し、現代の『夢』を創り上げたもの。全体は2部23 場の約2時間で、職人の世界(オリジナル音楽:ベルトラン・マイヨー)とアテネの人々の世界(音楽:メンデルスゾーン)、妖精の世界(オリジナル音楽:ダ ニエル・テルッジ)という3つの世界で構成されている。演奏は、ニコラ・ブロショ指揮モンテカルロ・フィルハーモニック・オーケストラに合唱が加わったも の。

装置、衣裳は、マイヨーの長年のコラボレーターであるエルネスト・ピニョン=エルネストと『美女』の衣裳をデザインしたフィリップ・ギヨテルで、ファン タジックなステージが目を楽しませる。天空に浮かぶ巨大な雲のような天幕や、妖精パックが花粉を散らすために乗り回す車などがアイディアだ。


 マイヨーは、このところ官能性をテーマに作品を創っているが、今回も自身のミューズであるベルニス・コッピエテルス扮するタイターニアの神秘的な美しさ を引き出すことに成功し、とりわけ第2部の、ロバに変えれたボトム(ガエタン・モルロッティ)やオベロン(ジェローム・マルシャン)とのパ・ド・ドゥが見 ものだ。
 初日は、モナコ公アルベールとバレエ団総裁のカロリーヌ王女も臨席され、盛況のうちに幕を閉じた。
 この新作は、2月にフランスのディジョン、3月にイタリアのジェノヴァで公演された後、7月には日本公演が予定されている。

 なおバレエ団では、20周年を記念して、DVDと記念アルバムを発売。DVDは、マイヨーとカンパニーの代表作『ロミオとジュリエット』『くるみ割り人 形』『美女』『ミニアチュール』4作品をセットにした箱入り。記念アルバム『LES BALLETS DE MONTE-CARLO 1985/2005』(25ユーロ)は、1985年にピエール・ラコットとギレーヌ・テスマーが創立した当初から現在に至るまで、豊富な写真を交えてバレ エ団の歴史をたどるもので、ともに貴重な資料だ。
問い合わせ: www.balletsdemontecarlo.com