ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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 皆様、こんにちは。お元気でいらっしゃいますか。ニューヨークはまだ冷え込む日が続いています。春が待ち遠しいものです。
 今月号は、スペインからやってきたフラメンコ・フェスティバルやニューヨーク・シティ・バレエなどです。

NYCBのバランシン、マーティンス、ロビンズ&サープ

New York City Ballet <EARLY MUSIC MASTERS>
George Balanchine : "Divertimento No.15". Peter Martins : "Stabat Mater", Jerome Robbins and Twyla Tharp : "Brahms / Handel"
ニュ−ヨーク・シティ・バレエ<アーリー・ミュージック・マスターズ>
ジョージ・バレンシン『ディヴェルティメント No.15』、ピーター・マーティンス『スターバト・マーテル』、ジェローム・ロビンス&トワイラ・サープ『ブラームス/ヘンデル』

1月6日から3月1日まで、リンカーンセンターのニューヨーク・ステート・シアターで、ニューヨーク・シティ・バレエの公演が行われました。私が観劇したのは、2月11日の<アーリー・ミュージック・マスターズ>という3つの小品集です。
初期のクラシック音楽の偉大な作曲家の音楽を使った作品の特集です。もちろん、ニューヨーク・シティ・バレエはオーケストラの生演奏で踊りますから、素晴らしいクラシック音楽の演奏も同時に楽しめる貴重な機会でした。

ジョージ・バランシン振付『ディベルティメント No.15』
こちらは、何度かレポートしたことがある作品です。1956年に同名のモーツァルトの音楽に振付けられました。
出演したプリンシパルとソリストは、フィリップ・ニール、スターリング・ヒルティン、メーガン・フェアチャイルド、タイラー・ペック、レイチェル・ラザフォード、アナ・ソフィア・シェラーほかです。
音楽の振付シーンの構成は、アレグロ、テーマ&ヴァリエーションズ、メヌエット、アンダンテ、フィナーレ。女性たちの衣装はチュチュと頭にティアラをつけていました。男性たちは王子様のような衣装で、タイツと長袖でした。
テーマ&ヴァリエーションズは、6つのヴァリエーションで構成されていて、それぞれ、プリンシパルとソリストによる、ペアかソロの踊りが続き、拍手喝采でした。
大勢で踊るところとソロが交互に積み重ねられて、シーンが次々に入れ替わって重なっていきました。最後のフィナーレでは全員が出てきて、盛り上がりました。女性たちが散って、中心的な男性たち6名が残って、6名が扇子を開いたようなポジションで止まり、幕が降りました。

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ピーター・マーティンス振付『スターバト・マーテル』
スターバト・マーテル(「悲しみの聖母」)は、13世紀に生まれたカトリック教会の聖歌の1つです。ソプラノとメゾソプラノのオペラ歌手が生で歌ったので、音楽も素晴らしくて最高でした。テンポの速いワルツ風のバロック音楽のような曲でした。
出演したプリンシパルとソリストたちは、イボンヌ・ボーリー、ダーシー・キスラー、ベンジャミン・ミルピード、ジャレド・アングル、テイラー・アングルです。1998年の作品です。
中心から右側後方に大きな舞台セットがあり、ローマ風の遺跡のような、水飲み場のようなオブジェでした。夜のような薄暗い照明で、雰囲気がありました。
衣装は、女性は長いシフォンドレスで、男性は半ズボンと白い半そででした。男女ペアが3組で、最初は同じ振付で踊っていました。演技もあり、演劇の要素も強かったです。風がなびくような踊りが多く、長いドレスがヒラヒラと動いてきれいでした。
男性がリフトで女性を持ち上げて空中にとばして小走りに移動したり、女性がルルベのまま引きずられたり、カッコいい現代的な振付もありました。
風のように、演技をして語っているような作品でした。

ジェローム・ロビンス&トワイラ・サープ振付『ブラームス/ヘンデル』

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1984年の作品です。ジェローム・ロビンスとトワイラ・サープの共作による振付なので、興味深く拝見させていただきました。
今回、出演したプリンシパルとソリストたちは、アビー・スタフォード、サラ・メアンズ、ゴンサロ・ガルシア、アンドリュー・ヴィエットです。
大勢が、全員、ブルー、ターコイズブルー、エメラルドグリーンのきれいな色の衣装でした。最初は、全員が5番ポジションでじっと立っていました。
トワイラ・サープの振付の特色らしく、次々に違う振りで左右からダンサーたちのちいさなグループやソロがでてきて踊っては通り過ぎて消え、めまぐるしく重なっていき、息を呑むような速い展開です。一瞬も観客を飽きさせない構成でした。
リフトも多く、流れるような振付でした。揃っていて迫力がありました。
(2009年2月11日 ニューヨーク・ステート・シアター)