速報! 日本人がダブル金賞受賞を果たしたジャクソン国際バレエコンクール 2023、受賞者ガラを鑑賞しました

ワールドレポート/ニューヨーク

針山真実 Text by Mami Hariyama

世界三大バレエコンクールの1つと言われるジャクソン国際バレエコンクール 2023の受賞者ガラを鑑賞しました。

このコンクールには2010年と2014年の過去2度ピアニストとして、また生徒の引率としても参加したことがあり、姉の針山愛美も1998年に特別賞を受賞しました。
過去に参加した際に、ジャクソンの皆さんやコンクールの関係者の方々にとてもよくしていただき、またぜひここに帰って来たいと願っていたことが叶い、今回は最終日の受賞者ガラに駆けつけることが出来ました。

今回決戦に残った畑戸利江子さんは2014年にジュニアの部で参加していたころからの知人であり、また藤島恵太さんも彼がニューヨークに留学していたころから良く知っていたので、2人の決戦出場に喜んでいましたが受賞者ガラでは見ることが出来ず残念でした。

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受賞者ガラに選ばれたダンサーたちは受賞したことは確実ですが、まだどの賞を受賞するか分かっていません。今回シニア男女で日本人ダブル金賞という快挙を果たした佐々木嶺さんと徳彩也子さんは、ガラでは『ドン・キホーテ』よりグラン・パ・ド・ドゥを最後の演目として踊りました。
その前に中国のペアが『ゼンツァーノの花祭り』、韓国のペアが『ダイアナとアクティオン』、その他アメリカやモンゴルの出場者がソロやコンテンポラリーを踊りましたが、佐々木さんと徳さんのパフォーマンスは圧倒的でした。技術、表現力、音楽性が素晴らしく、しなやかでダイナミック。アダジオの中では徳さんが2度の長いバランスを見せ拍手を浴びました。しかしヴァリエーションの途中では滑って転んでしまって会場が驚きましたが、すぐに立ち上がり全く何事もなかったように最後までしっかりと見せました。コーダのフェッテ32回転の連続でもスピード感があり、2回転を何度も混ぜた技術を見せ会場が盛り上がりました。佐々木さんは高度なテクニックに加え、表現力が豊かで、音の使い方がとても魅力的で、舞台を楽しんでいる様子、余裕があるように感じました。2人とも誰よりもプロフェッショナルな踊りでしたのでパフォーマンスを終えた後に、彼らは金メダルが貰えるのでは無いかと思いました。

そしてそのあと休憩を挟んで開催された表彰式で見事、2人とも金メダルを受賞!ジャクソンで「君が代」を2回聴くことが出来ました。

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徳彩也子さんと佐々木嶺さん

2人は私と同じ関西出身で、佐々木さんのお父さまである佐々木大さんの活躍は子供のときから身近に拝見していました。また大さんはジャクソンコンクールの金メダル受賞者でもあり、今回、親子金メダルという快挙を歴史を刻んだことになります。
また徳さんの通う地主薫バレエ団・バレエスクールからは過去に倉永美沙さん、金子扶生さん、奥村康祐さんらが同コンクールで金メダル・銀メダルを受賞しており、改めて地主先生の素晴らしい指導の凄さを感じました。

表彰式の後に2人にお話しを聞くと、佐々木嶺さんは「この賞に恥じないように頑張ります」、徳彩也子さんは「信じられない、驚いています。応援してくださった皆さんに感謝しています」と話していました。

授賞式後のパーティーでは、2人に向けて海外のバレエ団からの熱烈なオファーも見られ、今後の2人の活躍がとても楽しみです。

お2人とも本当におめでとうございます。

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