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バトシェバ・ダンス・カンパニー

リンカーン・センター・フェスティバルで、バトシェバ・ダンス・カンパニーの、『テロファサ』の公演が、7月20日から22日まで行われました。このカンパニーは、イスラエルにあり、1964年に、マーサ・グラハムとバロネス・バトシェバによって創立されました。40名のダンサーたちと2つのカンパニーで構成され、国内外で、年間250本以上の公演を行っています。彼らは、イスラエルの文化大使のような役割を自負しているそうです。2003年にニューヨークのリンカーン・センター・フェスティバルに招聘され、そのときに私は、鑑賞して以来、とても気に入って、今回も彼らの公演をとても楽しみにしていました。見逃さずに絶対に観ようと思い、早くからチケットを手配していました。チケットは、前回も今回の公演もソールドアウトだったようです。大人気のカンパニーです。

 1990年から芸術監督と振付家はオハッド・ナハリンです。彼は、マーサ・グラハム・カンパニーやモーリス・ベジャール・カンパニーに在籍した後、1980年から90年までニューヨークに滞在して活動していました。彼の作品は、数々のダンスカンパニーで上演されています。フランクフルト・バレエ、リヨン・オペラ座、パリ・オペラ座、スペイン国立舞踏団などです。私がタップのクラスに通っているマンハッタンのダンススクールで、彼が公演でニューヨークに滞在中の期間に講師に迎えて「ナハリン・テクニック・ワークショップ」という特別クラスを行っていました。

 衣装も振付も、とてもユニークな個性的なものでした。地味なものやカラフルな柄入りの全身タイツのような衣装でした。振付は、コンテンポラリーで、数人が同じ振付をそろってしていることが多かったです。同じ振付が繰り返し、何回も出てきたこともありました。

舞台後方に小さめのスクリーンが4枚ぶら下げられていて、そこにダンサーの顔のアップが映し出されていました。スクリーンにつながっているビデオカメラが舞台上にいくつか設置されていて、ダンサーの体の一部などが同時に撮影されて、スクリーン上にアップで映っていたこともありました。

途中、2回観客を動員して、客席で立ち上がらせて動作をさせるシーンがありました。「手を動かして・・・腕を動かして・・・肩を動かして」とか、「腰をシェイクして・・・体をたたいてください」などと導いていき、客席は笑いの渦が起こっていました。ヒップホップのリズムの音楽で、客席全体を「踊れ!」と躍らせたこともありました。これは前回の彼らの公演でもみられたことでした。彼らは、観客を立ち上がらせて、一緒に何か動作をさせて、会場を盛り上げることをいつもしているのでしょうね。

途中、舞台上の4台のカメラを、真ん中に持ってきて、中心に一人の女性ダンサーが立ち、彼女を4方向から撮影して後ろの4枚のスクリーンにその体がアップで映るようにしました。体の一部だけがアップで映されているスクリーンもありました。彼女が踊って、その周りを多くのダンサーたちがぐるぐると回って取り囲んで、真ん中のビデオに写るダンサーが次々に、一人ずつ交代していきました。このシーンはとても印象に残っています。面白かったです。