セルゲイ・ポルーニンの日本単独公演開催が決まった!
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ワールドレポート/東京
関口 紘一 Text by Koichi Sekiguchi
昨年、5月に予定されながら新型コロナ感染拡大の影響により延期になっていた、セルゲイ・ポルーニンの日本公演の開催が決まった。
昨年予定されていたロス・フレディ・レイ振付『偽りの微笑み』、大石裕香の振付による「SACRÉ『春の祭典』」に、新たに『ラスプーチン』(大石裕香振付)が加わったプログラムで、「セルゲイ・ポルーニン SACRÉ『春の祭典』・ラスプーチン」という公演名が付けられている。
公演予定は、6月1日(火)より3日(木)までが「SACRÉ『春の祭典』」と『偽りの微笑み』、4日(金)から6日(日)までが『ラスプーチン』。「SACRÉ『春の祭典』」と『ラスプーチン』を振付けたのは、ノイマイヤーのハンブルク・バレエ団でダンサー、振付家として活動し、近年は世界中で活躍している大石裕香。ポルーニンから信頼の厚い振付家である。
大石はポルーニンについて「Paradox & SACRÉ の制作を始めてキャスト選びに悩んでいる中、その少し前に初めて出会ったセルゲイの存在を思いだし、彼ならこの作品のテーマであるニジンスキーのスピリットを描き出せるのではないかと思いオファーしました。世界のトップバレエダンサーであるセルゲイですが、実際会ってみると普段はとてもシャイで純粋でおごらない好青年です。そんな彼がひとたびダンスのことになると、とてつもない集中力を発揮します。そんな時はまるで何かに乗り移られているような動きをすることが多々あり、そのたびに「これが天才というものか」と実感します」とコメントしている。
「シンプルな情熱」©Julien Roche
セルゲイ・ポルーニンは、2012年に史上最年少でプリンシパルに昇格し将来を嘱望されていた英国ロイヤル・バレエ団を突然退団し、バレエ界に大きな衝撃を与えた。その後は故国ロシアに戻り、モスクワ音楽劇場バレエ団などで踊り、YouTubeにアップした動画の再生回数が2700万回を超えて話題を集めた。そして2016年、『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』(日本公開は2017年)で、自身のストーリーを種々のダンス映像とともに公開して大ヒットとなった。そのほかにもヌレエフの西側への亡命の顛末を描いた映画『ホワイト・クロウ』に、ロシアの伝説的な跳躍で知られるユーリ・ソロヴィヨフ役で出演している。また、7月2日から全国ロードショーされるアニー・エルノーの原作を映画化した『シンプルな情熱』にも主演しており、舞台とスクリーンの両方で大活躍する大物スター・ダンサーの久しぶりの出現に、大いに注目が集まっている。それだけに、今回のセルゲイ・ポルーニンの初の日本単独公演が期待される。
【主催】サンライズプロモーション東京
詳細はhttps://sergei-polunin.srptokyo.com/
※本公演は、全公演中止となりました。(2021.5.20追記)
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