ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2007.12.10]

多彩なダンサーたちが踊った上田遙の『翼の見る夢』

 西田堯、西島千博、柳瀬真澄、島田衣子、橘るみ、三木雄馬などが出演した上田遙のダンス・リサイタルが開催された。
全体は3部構成になっており、まずは、懐かしいポップスのヒットメドレーとパフォーマンスを合わせた舞台。プレスリー、ビートルズ、沢田研二、山口百 恵、宇崎竜童、井上陽水、長渕剛、矢沢永吉ほかと、大ヒットした歌を聴いただけで歌の強烈な魅力にひっぱられてしまう。ただ、白いトップとショートパンツ で「イマジン」を踊った島田衣子は、清潔な若々しい美しさの溢れる潔のいい踊りっぷりで、格別に素晴らしかった。ぜひ、また踊ってもらいたいと思った。

次のパートは、天使と人間のエピソードを描いたロマンティックなショートストーリー。流体力学を学んだお父さんがサラリーマンとなって、お母さんの尻に ひかれ、今ではわずかに紙ヒコーキに夢を託している。このお父さんの夢を天使が補ってあげる、というお話。お父さんには上田遙が扮していた。コミカルな味 がでていたが、あまりにナレーションで説明し過ぎて少しクドく感じられた。
最後は、バレリーナを目指していた妹を戦争で失った音楽家が、彼女のために作曲していた曲が挫折してしまい、完成する力を失っていた。天使の助けによっ て、なんとか曲を完成することはできたが、その瞬間に死んでしまう。しかし天使のはからいにより人生を完結させる、というロマンティックな話。
天使には西島、音楽家には西田が扮して熱演している。妹役は橘るみで、見事なヒロインぶりだった。
(11月10日、青山円形劇場)