ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2016.09.12]
From Osaka -大阪-

山本庸督、宮河愛一郎、堀内充──3人の男性の振付作品でのトリプルビル、Y.S.BALLET COMPANY

Y.S.BALLET COMPANY
『Carnival of the Animals』山本庸督:振付、『&』宮河愛一郎:振付、『パリジェンヌたちのよろこび』堀内充:振付
osaka1609c_6497.jpg 『Carnival of the Animals』撮影:尾鼻葵

Y.S.BALLET COMPANYの今回の公演は男性ダンサー3人の振付によるトリプルビル。まず、幕開けは、山本庸督振付の『Carnival of the Animals』。サン=サーンスの「動物の謝肉祭」を音楽監修の森川寛史がピアノ、ヴァイオリン、コントラバス、マリンバ、キーボードにアレンジした生演奏に乗せて踊られた。少女(中嶋ひなた)が動物園に向かうワクワク感から、園内で母親(高井香織)や父親(山本庸督)とはぐれて迷子になってしまい、さまざまな動物や、何故か骨(ガイコツ)にまで出会って恐い思いをし、また両親の元に帰ることができるまでを描いた作品。ライオン(中井嵩人、井上雄介、山本勝利)、カンガルー(椎山一輝)などでは男性ダンサーも活躍している。中浜のぞみの人魚、『瀕死の白鳥』で聴き慣れた曲に乗せた白鳥(坂口舞)などバレエの美しさを見せる踊りもオリジナル振付できちんと組み込まれ、鳥の群れにはコール・ド・バレエの美しさもあった。象などかぶり物も工夫が凝らされて、子どもも大人も楽しめるハートフルな作品に仕上がっていた。
2つ目に上演されたのは、宮河愛一郎振付『&』。コンテンポラリーに不慣れな若手には良い成長の機会だったのではないかと思うが、若手の中にも伸びやかに表現するダンサーもおり、そんなダンサーの初々しい魅力も上手く活かされていた。様々な演目の舞台経験を積んだダンサーたちがリードしつつ仕上げているように見えた。
そしてラストは堀内充振付の『パリジェンヌたちのよろこび』。フレンチカンカンの女性たちやギャルソンの男性たちの踊りは、華やかで踊りの楽しさに溢れている。そこに、中浜のぞみと山本庸督の愛の喜びが溢れるようなパ・ド・ドゥや高度のテクニックも披露する山本勝利、車田奈苗のヴァリエーションなども織り込んで踊られた。ウエイトレスのダンスウズの女の子たちもイキイキとした踊りで、フレッシュな魅力が感じられた。
(2016年8月6日 NHK大阪ホール)

osaka1609c_6606.jpg 『Carnival of the Animals』撮影:尾鼻葵 osaka1609c_6506.jpg 『Carnival of the Animals』撮影:尾鼻文雄
osaka1609c_6771.jpg 『Carnival of the Animals』撮影:尾鼻文雄 osaka1609c_6834.jpg 『&』撮影:尾鼻文雄
osaka1609c_7146.jpg 『パリジェンヌたちのよろこび』撮影:尾鼻葵 osaka1609c_7027.jpg 『&』撮影:尾鼻文雄
osaka1609c_7352.jpg 『パリジェンヌたちのよろこび』撮影:尾鼻葵 osaka1609c_7700.jpg 『パリジェンヌたちのよろこび』撮影:尾鼻文雄