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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2014.07.10]
From Osaka -大阪-

音楽になめらかに沿う踊り、法村友井バレエの新たなプリマ、中尾早織

法村友井バレエ団
『リーズの結婚』アレクサ・メジンチェスク;原振付、法村牧緒;振付

法村友井バレエ団が 1992年に初演、1994に東京でも上演した『リーズの結婚』を久しぶりに上演した。これはルーマニアのブカレスト国立バレエのアレクサ・メジンチェスクのヴァージョン。『リーズの結婚』というとアシュトン版を思い浮かべる人が多いかもしれないが、メジンチェスク版は18世紀にフランスで初演されたものがロシアに伝わってプティパ、イワノフが改訂上演したものの系列に連なる演出ということで、アシュトンより前の時代の『リーズの結婚』に思いを馳せることができる。このバレエ団の初演では法村牧緒が踊ったというシモーヌ(今回は初演でコーラスを踊った大野晃弘)の木靴の踊りも、素朴でシンプル、そんな所々の違いが興味深かった。

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主役リーズを踊ったのは新たなプリマ、中尾早織。高い技術を持ち、トゥールも鮮やか、そして何より音楽になめらかに溶け込むような踊りが魅力的。そしてコーラスを踊ったのは、ここで久しぶりの主役となった法村圭緒。こなれた美しいバレエの動きはさすが。そして驚くのは、彼はもうヴェテランと言える年齢ながら、青年コーラスの若々しさが自然に出ていて、この役がとても似合うということ。中尾との踊りの雰囲気も良く合い、また、この組み合わせで、他の演目も観てみたいと思った。
ソリストではアランを踊った安武達朗の高いバレエ技術を持った上でのコミカルな演技が印象的。また、昨秋の『白鳥の湖』で文化庁芸術祭新人賞を受賞した法村珠里が幕開けに登場する雌鳥役を踊り、小さなひよこをたくさん引き連れて、楽しい踊りを見せてくれたのも微笑ましかった。
(2014年6月8日 あましんアルカイックホール)

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osaka1407b_5722.jpg 『リーズの結婚』 撮影:尾鼻文雄(すべて)