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すずな あつこ text by Atsuko Suzuna 
[2014.01.10]
From Osaka -大阪-

『くるみ割り人形』の二つのヴァージョンを連続上演、貞松・浜田バレエ団

貞松・浜田バレエ団
『くるみ割り人形』M.プティパ、L.イワーノフ:原振付、貞松融、浜田容子:演出、貞松正一郎、長尾良子:振付

“港・神戸のクリスマスの風物詩”と、地元・神戸でバレエファンだけではない多くの観客に楽しみにされている貞松・浜田バレエ団の『くるみ割り人形』。今年も、12月7日に“お伽の国ヴァージョン”、8日に“お菓子の国ヴァージョン”と2つのヴァージョンが上演された。

osaka1401c_0207.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪)

長年に渡って上演されている“お菓子の国ヴァージョン”は、1幕に登場する少女クララ(川﨑麻衣)とくるみ割り人形として登場する王子(武藤天華)が、最後の金平糖のグラン・パ・ド・ドゥまで踊るもの、比較的新しい“お伽の国ヴァージョン”は、クララ(安原梨乃)と王子(塚本士朗)を、お伽の国の女王(瀬島五月)と王(アンドリュー・エルフィンストン)が迎えてグラン・パ・ド・ドゥを踊るもの。他のディヴェルテゥマンなどにもそれぞれヴァージョン独自の工夫があって、見比べるのがとても楽しい。
今回、私が両日観て強く感じたのは、楽しみな若手が続々と育っていること。なかでも特に素晴らしいと思ったのは、“お菓子の国ヴァージョン”のクララを踊った川﨑麻衣。彼女はこの役が2年目で、他の主役級ダンサーたちに比べるとまだまだ若手なのだが、バランスの取れた美しい手脚を活かした繊細で品のある踊り。金平糖らしい壊れてしまいそうな危うさ、香り立つような優雅さも感じられ、これからの成長にますます期待が膨らんだ。他に“お伽の国ヴァージョン”で、雪の女王を踊った上山榛名も印象的、可愛らしく無邪気な魅力、スピーディな踊りのなかでもしっかりと高いテクニックも見せて、コール・ド・バレエとともに見事に惹き付けた。“お伽の国ヴァージョン”の王子を初めて踊った塚本士朗も楽しみなダンサーだし、“お菓子の国ヴァージョン”の雪の王などの水城卓哉も可能性豊か。もちろん、ベテランダンサーたちも健在なので、本当に層の厚いバレエ団だと思う。
これからもさまざまな舞台を楽しみにしたい。
(2013年12月7日お伽の国ヴァージョン、8日お菓子の国ヴァージョン 神戸文化ホール大ホール)

osaka1401c_0394.jpg 撮影:波片一乃(テス大阪) osaka1401c_0447.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪)
osaka1401c_0853.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪) osaka1401c_0928.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪)
osaka1401c_2504.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪) osaka1401c_2887.jpg 撮影:小林愛(テス大阪)
osaka1401c_2931.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪) osaka1401c_3130.jpg 撮影:小林愛(テス大阪)
osaka1401c_8149.jpg 撮影:古都栄二(テス大阪)