今年の国田美和バレエスタジオのコンサート、メインの演目は原田高博振付の『カルメン』、今回が初演だ。
カルメンを踊ったのは主宰の国田美和、ドン・ホセに牧阿佐美バレエ団から逸見智彦。35分程度とコンパクトにまとめられたものであるにも関わらず、ストーリーの流れが上手く組み立てられた作品だった。特にラスト近く、ホセと愛を交わし合うようなシーンの音楽がそのまま続くままにシーンが変わり、ホセはカルメンを刺すという創り方は印象的。
国田のカルメンは、特に“強い女”というイメージ、速いシェネなど彼女の得意なテクニックも活かしてホセを惹きつけて行く。彼女に合った役であることを実感し
た。叙情的な部分は多くの役を経験している逸見がリードして滑らかに展開した。
他の演目では、『コッペリア 第3幕より』で主役を踊った広瀬舞奈と恵谷彰が良かった。恵谷が基礎に忠実で伸びやかな技を披露したのはもちろん、広瀬は伸び盛り年代のようで、クセもなく、笑顔でテクニックを素直にこなす。これからが楽しみな存在だ。
(2010年5月30日 大阪国際交流センター大ホール)
撮影:田中 聡(テス大阪)
※画像をクリックすると、大きな写真をご覧いただけます。