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今井 俊 text by Shun Imai 
[2012.08.10]

様々な演目が競演された越智インターナショナルバレエ・アカデミィ「第120回記念フェスティバル」

越智インターナショナルバレエ団
越智インターナショナルバレエ・アカデミィ「第120回記念フェスティバル」

中京地区を中心にクラシック・バレエの普及に務めている越智インターナショナルバレエ・アカデミィの定期公演は、今年で120回を数えた。
今回は「第120回記念フェスティバル」として、全体を3部構成とし各部に特別プログラムの作品が組まれ、越智インターナショナルバレエ団の精鋭が出演して華やかな舞台を創った。
特別プログラムの作品をご紹介すると、カンパニーを代表する男性ダンサーの一人、越智友則はエドワード・クルグ振付の『Solo For Chairs』を第3部で踊った。この作品は、越智友則が2001年のモスクワ国際バレエコンクールに参加する際、コンテンポラリー・ダンスの演目として振付を依頼したもの。そして越智友則はシニア部門の3位に入賞した。
エドワード・クルグはスロベニア国立バレエ団のディレクターだが、『レイディオとジュリエット』『沈黙の建築』『春の祭典』『ポケット・コンチェルト』などを振付け、意欲的な創作活動も行っていることで知られる。越智友則はシュツットガルドでクルグの作品を観て関心を持ち、振付を依頼したという。彼のために振付けたというだけあって、越智友則の身体性を生かし、俊敏な動きが要求される振付だ。2脚の椅子を使って目まぐるしく動くのだがそこに独特のリズムがあり、ちょっと不思議な動きの感覚を創るシャープなコンテンポラリー・ダンスだった。
キエフ出身でサンフランシスコ・バレエ団のプリンシパルも務めたが、1993年に来日し日本でももうお馴染みとなったワディム・ソロマハは、第2部で『シンデレラ』の王子のヴァリアシオンをノーブルな気品を感じさせて踊った。さらに第3部では渡辺梢と『バルカローレ』(舟歌)をデュットで踊った。
越智インターナショナルバレエ団の得意演目のひとつともいうべき『コッペリア』の「マズルカ」を渡辺梢と越智友則、「麦の穂のバラード」を李栄喜と越智友則が第2部の幕開けで踊り、観客席もいっそうなごやかな雰囲気となった。
キエフ・バレエ団のプリマだったタチアナ・タヤキナが復活させた『パ・ド・カトル』は、伊藤麻梨子、太田由子、数馬未乃里、藤本綾が第3部で踊り、ロマンティックなバレエブランの美しさを競った。
そして『ゼンツァーノの花祭り』よりソロのヴァリアシオンを、第1部で明るい気分のステップで踊ったのは若手ダンサーの藤村香織だった。
越智インターナショナルバレエ・アカデミィの第120回記念フェスティバル公演ということで、会場は満員。約1500名の入場者が350名の出演者が踊った3部に渡る96曲に沸いた。
(2012年6月23日14時 中京大学文化市民会館オーロラホール)

nagoya1208b_0265.jpg 撮影:テス大阪 nagoya1208b_8004.jpg 撮影:テス大阪
nagoya1208b_8035.jpg 撮影:テス大阪 nagoya1208b_8072.jpg 撮影:テス大阪