ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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上野 茂 text by Shigeru Ueno 
[2010.02.10]
From Nagoya -名古屋-

華やかな魅力を満開『くるみ割り人形』

越智インターナショナルバレエ
『くるみ割り人形』
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越智實さんの野球好きは有名だが、ある監督が実感を込め「優勝することは難しいが、連覇することはもっと難しい」と語ったことがある。
物事を継続することの大変さは、バレエの公演も同様だと思う。毎年同じ時期に、同じ会場で同じ作品を上演することは、想像以上に厳しく難しいはずだ。
越智インターナショナルバレエが毎年師走に公演する『くるみ割り人形』は今年で22回目になる。回数もすごいが、大切なのは1度たりともレベルを下げることが許されないことだ。
2009年12月23、24日、今年も中京大学文化市民会館プルニエホールで越智バレエの『くるみ割り人形』が上演された。
クリスマスの夜、少女クララが見たロマンと冒険の夢物語―。初日の主役はクララに越智久美子、王子に越智友則。2日目は久美子とワディム・ソロマハ。セルゲイ・ボンドゥールら10人の外国人男性ダンサーと、バレエ団の主軸女性ダンサーがわきを固める。他の舞踊団には真似のできない重厚なキャスティングである。
プルニエホールの花道を使ったプロローグもユニーク。舞台と客席が一体化し、フレンドリーな空気があふれる。越智家の愛犬ラッキーも健在だ。
1幕ではラストの「冬の松林」。鍛え抜かれたコールドが秀逸。ロマンチックバレエの代表作『ジゼル』を見ているような錯覚を覚える。
2幕では伊藤麻衣子(チョコレートの精)、田中美子(コーヒーの精)、李栄喜(お茶の精)ら実力派が美貌とテクニックをアピール。クララと王子の圧巻のグラン・パ・ド・ドゥで華やかなバレエの魅力を全開した。カーテンコールに登場するサンタさんも、越智バレエのお約束だ。
(2009年12月23日 中京大学文化市民会館プルニエホール)

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撮影:野田直樹(テス大阪)
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