ジョゼ・マルティネスがパリ・オペラ座バレエ団の新しい舞踊監督に決定
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ワールドレポート/パリ
三光 洋 Text by Hiroshi Sanko
Ballet de l'Opara national de Paris パリ・オペラ座バレエ団
Nomination de José Martinez au poste de Directeur de la Danse de l'Opéra national de Paris
パリ・オペラ座バレエ団新監督にジョゼ・マルティネスが任命された
© Opéra national de Paris
パリ・オペラ座総監督のアレクサンダー・ネーフが、10月28日、バレエ団舞踊監督にジョゼ・マルティネスを任命した。12月5日に着任する。オペラ座が同日、コミュニケで発表した。6月16日にオーレリー・デュポン前舞踊監督の辞任が発表され(7月末に公式に辞任)、空席になっていた舞踊監督が選考委員会の諮問を経てようやく決まった。二十名を超える候補者の中から選ばれた四名(男性二名、女性二名)が面接を受け、その結果がネーフ総監督に答申されていた。
元オペラ座のエトワール(2011年7月15日にアデュー公演を行なって引退)だったマルティネスは現在53歳。スペイン国立ダンス・カンパニーの芸術監督を2011年から2019年まで務め、以後はフリーの振付家として活躍していた。現在、エストニアの首都タリンで『海賊』の新振付を準備しており、その初日が終わった数日後にパリ・オペラ座舞踊監督に着任することになる。
ネーフ総監督は「ジョゼ・マルティネスはダンサーとしての素晴らしいキャリアがあり、舞踊団監督、振付家としても優れた仕事をしてきました。問題に対する仲介のセンスもあるために、パリ・オペラ座バレエ団に安定、振興、優秀さをもたらします」と談話している。
マルティネス新舞踊監督は「アレクサンダー・ネーフ総監督が私を信頼し、再びオペラ座に戻れることになったことに感謝しています。オペラ座バレエ団には優れた潜在力がありますが、今さまざまな問題に直面しています。オペラ座のダンサーと指導チームが一体となり、バレエ団が芸術面でトップに立ち、芸術的、人的、社会的なコミットメントにおいて模範的になるプロジェクトに取り組めるようにするために、私は舞踊監督の仕事に専心します」と抱負を語っている。
マルティネスは2005年にオペラ座バレエ学校のために『スカラムーシュ』を、2008年にはオペラ座バレエ団のために『天井桟敷の人々』を振付けた。『天井桟敷の人々』は、2009年に振付部門でブノワ賞に選ばれた。
クラシックの王子役、マッツ・エック作品を始めとするコンテンポラリー・ダンスの両面に優れたダンサーで、バレエ団のトップとしても実績を残し、オペラ座のダンサーからも慕われているマルティネスが選ばれたことはオペラ座バレエ団に取って喜ばしいニュースだ、とフランスのバレエ評論家も好意的に受け止めている。
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