パリ・オペラ座バレエ団 2022-2023のシーズンラインアップ
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ワールドレポート/パリ
三光 洋 Text by Hiroshi Sanko
Ballet de l'Opéra national de Paris パリ・オペラ座バレエ団
La nouvelle saison 2022-2023
2022・2023年シーズンラインアップ
パリ・オペラ座バレエ団の2022・2023年シーズンは9月20日にアラン・リュシアン・オイエンの2幕作品『Création(クレアシオン)』で始まり、2023年7月16日のカロリン・カーソン振付『シーニュ』で閉幕する。
クラシック作品はクリスマス公演のヌレエフ振付『白鳥の湖』だけだ。ネオ・クラシックではケネス・マクミランの振付作品が『マイヤリング』と『マノン』の二つある。
オーレリー・デュポン前バレエ監督が組んだプログラムは、現代作品と新作に力が入っているものの、全体としてはバランスが取れている。ピナ・バウシュ、ジョージ・バランシン、モーリス・ベジャール、ケネス・マクミランの作品は間違いなく見応えがあるのに対し、アラン・リュシアン・オイエン、ボビー・ジーン・スミスの新作と客演のピーピング・トムがどんな舞台になるかは未だわからない。
「白鳥の湖」© Julien Benhamou/ Opéra national de Paris
「マノン」© Julien Benhamou/ Opéra national de Paris
新エトワールの誕生は『白鳥の湖』『マイヤリング』『マノン』の三つのプログラムが舞台となるだろうが、オーレリー・デュポン辞任の後、新たに任命されるバレエ監督がどのような活動を展開しようとするかにより、選ばれるダンサーが変わってくるだろう。フランスのバレエ雑誌(ネット)「ダンス・アヴェック・ラ・プリュム」はアメリー・ベルトラン記者の署名記事で、実に17名の新監督に任命される可能性のある人物を挙げている。
まず、オペラ座の元エトワールからマニュエル・ルグリ、ローラン・イレール、カダール・ベラルビ、ジョゼ・マルティネス、エレオノーラ・アバニャートの名前がある。そしてブリュノー・ブーシェ、やはり元エトワールのニコラ・ル・リッシュ、バンジャマン・ペッシュが「アウトサイダー」と位置付けられている。それから「オペラ座外部」としてビアリッツ・バレエ団の芸術監督チェリー・マンダラン、コール・ド・バレエの一員から銀行員となりマネージメント経験のあるナタリー・ジャッケル・ド・ブーコーの名前もある。
オペラ座バレエ学校校長のエリザベット・プラテル、いまだにソリストとして踊っているアニエス・ルテステュ、バレエ教育に携わっているクレールマリー・オスタ、振付家ジャン=ギヨーム・バールも「忘れてはならない」という。
最後に外国人振付家としてアレクセイ・ラトマンスキー、アナベル・ロペス・オチョア、ウエイン・マクレガーの三人が挙がっている。
複数のバレエ関係者と話したが、「皆目見当が付かない」というのが大半の見方だ。
「シーニュ」© Agathe Poupeney/ Opéra national de Paris
ピーピング・トム © Virginia Rota
「火の鳥」© Agathe Poupeney/ Opéra national de Paris
パトリック・デュポン © Jacques Moatti/ Opéra national de Paris
2022・2023年シーズンラインアップ(会場 G=ガルニエ宮 B=バスチーユオペラ)
1.アラン・リュシアン・オイエン振付 『Création(クレアシオン)』(レパートリー入り)9月20日から10月13日 G
2.ケネス・マクミラン振付『マイヤリング』(レパートリー入り)10月24日から11月12日 G
3.ピナ・バウシュ振付『コンタクトホーフ』(レパートリー入り)12月2日から1月1日 G
4.パリ・オペラ座バレエ学校公演 デモンストレーション 12月3、17、18日 G
5.ルドルフ・ヌレエフ振付『白鳥の湖』12月10日から1月1日 B
6.ジョージ・バランシン振付『バレエ・インペリアル』『フー・ケアーズ?』(レパートリー入り)2月8日から3月10日 G
7.【パトリック・デュポンへのオマジュ】ノイマイヤー振付『ヴァスラフ』、ハラルド・ランダー振付『エチュード』2月21日 G
8.ボビー・ジーン・スミス振付 新作(レパートリー入り) 3月17日から3月30日 G
9.パリ・オペラ座バレエ学校公演 クロード・ベッシー振付『ニ短調の協奏曲』マルタン・シェ振付『マザーグース』ルドルフ・ヌレエフ振付『ライモンダ』(第3幕)4月15、16、18日 G
10.モーリス・ベジャール振付『火の鳥』『さすらう若者の歌』『ボレロ』 4月21日から5月28日 B
11.ウエイン・マクレガー振付『ザ・ダンテ・プロジェクト』( レパートリー入り) 5月3日から5月31日 G
12.招聘公演 ピーピング・トム舞踏団 ガブリエラ・カリゾー&フランク・シャルティエ振付 三部作『The Missing Door』『The Lost Room』『The HIdden Floor』」 6月7日から6月11日 G
13.ケネス・マクミラン振付『マノン』 6月20日から7月15日 G
14.カロリン・カールソン振付『シーニュ』 6月21日から7月16日 B
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